2017年7月24日月曜日

日本の放課後等デイサービス見学

 今回の日本への帰省中に何をするか、スウェーデン人の同僚たちに話すと「ああ、仕事しに行くのね。」と言われいたくらい、いろんな学校などを見に行きました。せっかくなので、見たものをまとめていこうと思います。振り返ると、いろいろ思い出して、また、勉強になります。

 まず、訪れたのが、「放課後等デイサービス」ということを行っているところです。私が日本で働いていたころには、こんなところはありませんでした。もちろん、数十年前ですが。。。

 放課後等デイサービスは、スウェーデンでいうところの学童保育に似ており、もらったパンフレットには、

「放課後等デイサービスは、障がいのある、主に6歳から18歳の就学児童、生徒(小学生、中学生、高校生)が、学校の授業終了後や長期休暇中に通う施設」

とあります。スウェーデンの場合、学童保育は障がいの有無にかかわらず、12歳まで(オープンな学童保育は13歳まで)、その後は、障がいがある生徒の場合はLSSという法律のものとにサービスが展開されます。うちの学校で放課後行われているような感じのものかと、勝手に想像していました。こういった放デイと呼ばれるものが増えているようで、特別支援学校をいくつか見学に行きましたが、そこにも、放課後デイの方が迎えにきていたり、話題にあがったりしていました。


 放課後デイの利用には、市町村が発行する「障害児通所受給者証」というものが必要だそうです。今回の日本で訪問で、私の理解が追い付かなかったのが、こういった、受給者証、障がい者手帳といった様々な証明や手帳についてです。なんと、複雑なシステム!と思ったのは、私だけでしょうが、わかりにくいです。地元岐阜県、愛知県、東京都、広島県といろんなところを回ったこともあり、名称が微妙に違うことも、理解を難しくさせました。話がずれましたが、こういった放課後デイでは、問題や難しさを抱えた親と子どもが相談をすることができ、その後、わかりにくい手続きもサポートしてくれて、サービスの開始となるようです。

 利用料が発生しますが、世帯年収に応じた金額になるようで、他の多くの障がいがある方への福祉サービスが1割負担だったので、おそらく1割負担かなと想像しています。また、利用回数に関する制限についても、私が理解した限りでは制限がないようでした。この辺りがスウェーデンとは違うかなと。スウェーデンの場合、学童は親が無職であったり、育児休暇中だと制限がかかりますし、それは障がいがある子どもでも同様です。もっと突っ込んで聞きたかったです。あくまでも税金で運営されているものですので、スウェーデンのほうがシビアな印象を受けました。

 聞くところによると、2012年4月1日に児童福祉法が改正され、報酬単価が倍になったことを機に民間企業が参入し、このような放デイが増えたようです。私の実家がある田舎にも数多くできており、それぞれの放デイが特色を出しています。生き残るためには、それなりに大変なようで、閉鎖されていくところもあるようです。


  私が見に行ったところは、オープンを控えたところで、新しくてきれいでしたが、広めの部屋1部屋の横に小さめの学習室がついており、外で遊ぶ環境はありませんでした。スウェーデンのイメージで、いくつかの部屋で個々の必要に応じて時には分けて、外で遊んで、というようなイメージがあった私には、この環境はどうなんだろうかと思ってしまいました。多くの学童がこんな感じだとは聞いていたのですが、放課後数時間の時はまだいいのですが、夏休みのように1日過ごすときは、大変なのではないかとおもってしまいました。事故やけんかが増えそうなイメージを持ったのは私だけでしょうか。実際にどんな風に子どもたちが過ごすのかも、見てみたいなあと思いました。

 
 学童はもちろんですが、このような放課後デイが普及することにより、障がいがある子どもがいても、親が安心して働ける環境が整い始めたことは、とても良いことであると思いました。


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