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2023年を振り返り

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  2023年も残り数日となりました。AIに年の瀬に書くとよいブログのテーマを提案してくださいと頼んだら、ちゃんと素晴らしい候補をいくつか挙げてくれ、その中から、今年の出来事や成果を振り返り、新しい年に向けての抱負や目標を語る記事を書きたいと思います。今年は、年初めから波乱万丈で、私のSNSをフォローしてくださっていた方は、ご存じの通り、ツイッターは閉鎖し、Youtubuチャンネルは休止、このブログは不定期更新、かろうじてインスタグラムが更新され、連動してフェイスブック更新という感じで、アウトプットが少なめの年でした。そんな2023年の締めくくりにまとめる今年の出来事は以下のようになるかなと思います。 1.特別支援教育士(Specialpedagog)資格習得  2023年の大きな出来事は、やはりこちらになるかと思います。長らくとるか取らないかと、うだうだしていた資格をついに取り終えました。一区切りついた感はありますし、最後の論文書くのが大変でした。二人で書く予定が、途中から一人で書くことになり、書き始めたと思ったら、義理の父が心臓発作で倒れ、その後亡くなりまして、もうあきらめようかなと思ったのですが、何とか書き終えて卒業したという、こうして振り返ると、なんてことない感じですが、実際には大変でした。  資格習得をして何か変わったかというと、何も変わっていません。この資格で働ける仕事に転職しようというプランや起業しようという考えはありますが、今受け持っている生徒たちを卒業させたいのと、学校でかかわっているプロジェクトは終わらせたいという思いもあり、現状維持しています。特別支援学校で働いているので、学んだ知識は日々に生かしつつ、今後を考えていこうと思っています。 2.世界情勢と財政削減の影響を深く受けた1年  2023年は、世界情勢の不安定さ、それにより財政削減の影響を深く受けた年であったと振り返ります。職場は、ストックホルム市の予算により、年明け早々に人員削減の影響を深く受け、それに伴う会議や対策に追われました。夏前には、かなりの数の職員が削減され、その余波を秋学期は深く受け、仕事量も心労も多かったと振り返ります。こうした世界情勢などの影響は、ニュースなどを通じて自分が思う以上に、心身に影響を与えているのだと実感した1年でした。 3.今後の人生を深く考えた1年...

スウェーデンの特別支援教育専門員の資格について

 スポーツ休暇ですが、春の訪れを感じさせる、イースター休暇と間違えるような良い天気が続いています。今日はスウェーデンの特別支援教育の専門教員の資格についてご紹介します。スウェーデンには、特別支援教育を専門とする資格が2種類あります。両方とも、準マスタークラスになり、学士である教員課程を終え、その資格で3年働いたのちに、大学に通うことができます。  2種類の資格は 1.Speciallärare (スペシャルラーラレ):特別教員 2.Specialpedagog (スペシャルペダゴーグ):特別教育士 です。この日本語の名称は、あまり明確ではなく、私はいつも訳に困ります。どちらも専門職です。もともとスウェーデンにあった資格は、1番の特別教員で、インクルーシブ教育が提唱され始めたころ、1992年に作られたのが2番の特別教育士。これに伴い、一時的に特別教員の養成課程がなくなったのですが、その後、2番の特別教育士のみでは、やはりうまく回らないということで、2008年にまた始まりました。こちらは、5専攻、読み書き、算数、知的障害、盲ろう、言語障害となっています。この特別教員が実際に生徒に関わって教えることを目的としているのに対して、2番の特別教育士は、コーディネーター、コーチングを主として行い、教員や組織に関わっていく点が大きく違います。といっても、どちらも不足しているため、各学校その職務はまちまちといったのが現状で、仕事内容は千差万別といったところです。 私は、日本の免許を書き換えたときに1番の特別教員の資格が認められたので、マスターをとったら、2番の特別教育士を取ろうと思っていたのですが、学校から支援してもらえるということで、急遽順番を変え、2番目の特別教育士の資格を取っています。この資格をとると15hp何かを勉強し、その後15hpで論文を書くとマスターが取れます。私は既にマスターの授業を15hp分とっているので、資格を取ったら、15hp分の論文を書けばマスターもとれます。といってもそこまで順調にいっても3年半かかり、スウェーデン人の友人には、「それで大きくなったら何になるの?」と聞かれております。まあ、趣味なのでと答えている次第です。 コースはフルタイム100%の場合は1年半、ハーフの場合は3年となり、たいていの人が働いているので、ハーフ50%を好み、...

ハビリテーリングの特別支援専門教員

   前回から間が空きましたが、ハビリテーリングの特別支援専門教員の話を少し。ハビリテーリングの仕事は、実は私もいつかついてみたいなあと思っている仕事の一つ。その昔は人気があって、なるのが難しい仕事でした。しかし、ここ数年、教員の給与があがり、同じ専門職でも、学校で働くか、ハビリテーリングで働くかでかなりの給与格差が出るようになり、最近はなり手が少ないという話。このことは、フェイスブックのグループでも話題になって、下手すると5000クローネから10000クローネくらい変わってくるので、そうなると、なかなかなる人がいないらしい。  で、あるハビリテーリングでは、特別支援専門教員を配置無しことにしたとか。なんど、募集をかけても、応募はあっても、給与で折り合いがつかないので、ついに雇わないことにしたと。日本の都道府県区分にあたるラーンスティングはお給料が良くないことで、とにかく有名。ハビリテーリングもその管轄なので、今後も給与が上がる見込みは少ない。残念だなあ。  これに輪をかけるような裏事情を教えてくれたのですが、給与が担当件数、訪問件数に比例するらしい。何件受け持って、何件訪問したか。でも、これって、不平等だと思う。うちのあたりを担当する場合、行きかえりに2時間かかってしまうために、1日に回れる件数に限りがあり、そういうことで給与が変わるって、どうなんだろうか。なんだか、彼らのおかれている状況の大変さをおもうと、同情してしまいました。それでも、心理学者にソーシャルワーカー、PT、OTなどが集まった専門集団で働くことは魅力的であると、働きたいというかたも大勢いると。こういう専門職は、うちの生徒たちにとって、とても重要なので、なんとかそれに見合う給与と労働環境をと願うばかりです。

スウェーデンから、Specialpedagogが消える?!

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ものすごく久しぶりの更新です。この間、足を運んでくださった方、ありがとう。。体調をくずしており、なかなかパソコンに向かえずにいました。書きたいなあと思っていたことを少しずつあげていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします。  さて、まずはこちら! スウェーデンから、Specialpedagogが消える?! です。これを理解するためには、スウェーデンの特殊教育のシステムを知る必要があります。ので、そちらからまず紹介したいと思います。 日本では、特別支援学校の教員になるための学科やコースなどがあり、そこを出ると教員になれます。このあたりは、日本の方は詳しいと思うのでこのくらいで。。。 こちらスウェーデンでは、特殊教育にかかわるためには、まず、教員にならないといけません。幼稚園教諭でもいいし、小学校でもいいし、学童保育の教員でもいいので、とにかく教育課程を終えていることが条件になります。その後、その分野で3年以上の職務経験をつみ、やっと特殊教育関連の資格をとる大学のコースに入れます。 現在のスウェーデンでは、その特殊教育関係の資格が2種類あります。 Specialpedagog Speciallärare です。 Specialpedagogは日本語で訳すならば、 特殊教育専門家 とでもなるのでしょうか。大学で専攻する場合には、障害全般を網羅し、現在の内容をみてみると多くの時間を話し合いの仕方やグループのまとめ方などといった、こちらで呼ばれる「Handledning」に多くの時間が割かれているようです。 Speciallärareのほうは、日本でいうような 特別支援学校の先生 に近く、現在では、数学専門かスウェーデン語専門の先生に分かれています。 どちらのコースも全日制の場合で1年半かけて資格をとります。 しかし、この二つの資格、分かりにくいんですよね。何がどうちがうのか。学校などが応募している場合はたいていどちらの資格でもいいとなっているし、実際に現場にも両方の資格が存在しています。そこで、出てきたのが、この分かりにくい2つの資格を統一しようという動き。今のところは、調査中でどうなるかわからないのですけど、来年の2月ごろには結果が出るようです。 方針としては、Speciallära...