今年度の日本週間が無事に終了しました。今年は、日本人の参加者が多く、総勢10名!今までの日本週間で最多となりました。参加してくださる方が多いということで、当初の予定とは少し内容を変えて行いました。
最初の日は、習字のコーナーと茶道と折り紙のコーナーを日本人の方でスウェーデン語が話せる方にお願いし、お手伝いに2名の日本人の方が各コーナー入ってくださいました。それに加えて、空手ができるという方が参加してくださったので、空手のコーナーを行い、私が広島の平和公園にある「アオギリの歌」についての授業を行いました。
二日目は、空手のコーナーの代わりに毎年大人気の紙相撲のコーナーを行いました。あとは、1日目と同じです。この辺りまでは当初の予定であったため、この2日間の参加者がいちばん多かったです。
三日目は、2名の方が参加してくださり、鏡餅を紙粘土で作るコーナーとどら焼きなどの日本の味を体験出来る家庭科のコーナーを行いました。鏡餅は、日本の姉妹校が送ってくれたのを見て、同じものを作ることにしました。家庭科のコーナーは、6月に行われるオープンハウスで作って出せるようなお菓子ということで3つ紹介しました。ちょっと準備不足で手伝ってくれた方には、お世話をかけました。この日は、午後、小学校の学童で折り紙を教えました。
四日目は、最終日。午前中は、ヨーヨー釣りとカレーのコーナー、坊主めくりコーナー、かるたコーナーをしました。坊主めくりは、姉妹校が送ってくれたもので、人気があったようです。かるたは、私がスウェーデン語のアルファベット版を作り、遊びました。どちらも楽しかったようです。ヨーヨー釣りとカレーは日本から持ってきてくれた方がいたので、使うことに。ヨーヨー釣りみんな楽しそうにやっていました。上手にヨーヨーをつすると光るので、楽しそうでした。カレーは美味しいと人気でした。この日の最後は、紙飛行機大会。みんなで体育館に集まって、まず、歌を歌い、それから最初に2日間でおった紙飛行機を投げました。
多くの方のお手伝いをいただき、今年の日本週間も大成功に終わりました。子供達が普段見せない姿がたくさん見れたと先生方もすごく感謝されていました。いつもは、活動の移動に時間がかかり、参加できない子も進んで参加していたり、逆に活動が楽しすぎて、終わりが来ても移動できなかったり。35分で設定してある活動時間、うちの子達には、長めなのですが、みんなよく頑張って集中してやっていました。三日目、四日目になると登校してきた生徒が日本人の方はどこにいるかと聞いたり、探したり(笑)。ヨーヨー釣りでは、自分の好きなヨーヨーを最初に見つけて、それをこよりに引っ掛け、水に浮かべて釣るという「技」を意外な生徒が自分で考えてやって見せたり。いつもは絶対一緒に静かに座っていることができない生徒同士が日本人の方と一緒に座ってじっと活動に参加したりと、数え切れない生徒の一面と成長を見ることができました。これも、遠くからわざわざ参加してくださった皆さんのおかげであると思います。うちの学校の生徒たちには、こうした人々との出会いが大きな経験となるのであると感じました。
今年は参加者が多かったのですが、どの方も教育、特別支援教育にたいへん興味のある方で、たくさん質問をしてくれて、よく勉強しているという印象を受けました。いつもは遠方から参加される方は私の家に泊まっていただくのですが、今年は、私の家がリフォーム中で部屋数が足らず、他の先生にもホームスティホームスティいただきました。そちらも好評でした。参加をしてくださった方々、日本から贈り物を送ってくださった方、本当に、本当にありがとうございました。
スウェーデンの首都ストックホルムの公立基礎特別支援学校で教員、主任教員として働く毎日からお伝えする、スウェーデンの教育と特別支援教育、福祉の最新情報。スウェーデンの特別支援教育士資格有り。「医療・福祉・教育・社会がつながるスウェーデンの多様な学校~子どもの発達を支える多職種協働システム」出版。
2016年3月19日土曜日
2016年3月3日木曜日
転職しにくいスウェーデンのお母さんたち
なかなかブログの更新ができずにいますが、元気にしてます。いよいよ2週間後に迫った日本週間の準備もだいぶめどが立ってきました。もうひと頑張りです。今週は、スポーツ休暇なので、少しのんびりできています。月曜日は休みだったけど、やり残した仕事をしに学校にちらっと行ったら、アシスタントたちに休むように言われ、火曜日は、主人と一緒に映画館の入ったショッピングセンターに行ったら、ちょうど映画を見に行きていた生徒とアシスタントに会い、「なかなか休めないわねー」と言われ、大笑いです。
さて、今日は転職について。母親は父親に比べると転職を諦める傾向にあるという記事が載っていました。私も今の学校に勤めて長いので、最近はちょくちょく求人を見たりしています。転職によるキャリアアップというよりは、公務員の私たちの場合、お給料を効率よく上げるためという感じです。一度働きだしてしまうと、毎年お給料が上がるといえども、微々たるものなので、転職が最も効率よくお給料を上げる方法なのです。
ユニオンという組合が行ったアンケート調査の結果によると、約三分の1、37%の母親は、現在の職場にとどまるのが最も確実で、転職を控える傾向にあるとあります。男性の場合は、四分の1だったとあるので、女性の方が転職を控える傾向が強いのですね。これとともに興味深いのが、10人に1人は、現在の職場が子育てに適していないため、転職を強いられているという結果です。転職したくなくても、転職しなければいけない人もいれば、転職したいけれど、現職にとどまっている人もいるのでしょうね。
スウェーデンほど、女性の社会進出が進み、男女平等が叫ばれている国であっても、3人に1人の女性は、育児休暇は自分のキャリアにネガティブな影響を与えると答えているのも印象的です。男性の場合は、16%の人がネガティブだと答えたそうです。あと、女性の方が男性よりも、育児休暇中の給与交渉に問題があったと答えています。一応法律では、育児休暇中でも他の人と同様に給与交渉があり、上がるはずなのですが、そうではないのが現実で、この点に関しては年に何回かメディアが取り上げています。女性の方が男性よりも育児休暇を長く取得する傾向があるので、こういう結果もうなずけます。
また、子育て中に労働時間を減らした(フルタイムは週40時間なので、30時間労働など多少減らす)のは、母親が48%、父親が19%とあり、やはり子育てと家庭、仕事を両立させるために、多くの人々が必要だと感じているのでしょう。こう言った労働時間をフレキシブルに変えられるところはスウェーデンの良いところだと思います。
調査によって明らかになったポジティブな点としては、10人のうち7人が自分の労働時間に対する影響力を持っていると回答した点で、例えば、会議は幼稚園の送り迎えに引っかからないように早朝や夕方を避けることができるとか、自宅から仕事をすることができるとか、子どもがいても働きやすいように自分で労働時間を計画できるのは大きいことだと思います。今後重要になってくるのは、上司、役職についているような人々が積極的に育児休暇を取ったり、子どもが病気の時に休暇をとったりして、良い見本となることが重要とあります。育児休暇を取っても、子育てをしていても、働きやすい職場環境は重要であると思いますが、そのためには、もっと知識を得ることも重要です。どんなに理解をしているつもりでも、なかなか難しいんですよね。実際は。
こうした調査によって、現状を振り返り、少しずつ父親も母親も、子供を育てながら、働きやすい社会になっていくことが重要であるのだろうと思いました。
読んだ新聞の記事:Mammor vågar inte byta jobb lika ofta, DN, 2016-02-24
さて、今日は転職について。母親は父親に比べると転職を諦める傾向にあるという記事が載っていました。私も今の学校に勤めて長いので、最近はちょくちょく求人を見たりしています。転職によるキャリアアップというよりは、公務員の私たちの場合、お給料を効率よく上げるためという感じです。一度働きだしてしまうと、毎年お給料が上がるといえども、微々たるものなので、転職が最も効率よくお給料を上げる方法なのです。
ユニオンという組合が行ったアンケート調査の結果によると、約三分の1、37%の母親は、現在の職場にとどまるのが最も確実で、転職を控える傾向にあるとあります。男性の場合は、四分の1だったとあるので、女性の方が転職を控える傾向が強いのですね。これとともに興味深いのが、10人に1人は、現在の職場が子育てに適していないため、転職を強いられているという結果です。転職したくなくても、転職しなければいけない人もいれば、転職したいけれど、現職にとどまっている人もいるのでしょうね。
スウェーデンほど、女性の社会進出が進み、男女平等が叫ばれている国であっても、3人に1人の女性は、育児休暇は自分のキャリアにネガティブな影響を与えると答えているのも印象的です。男性の場合は、16%の人がネガティブだと答えたそうです。あと、女性の方が男性よりも、育児休暇中の給与交渉に問題があったと答えています。一応法律では、育児休暇中でも他の人と同様に給与交渉があり、上がるはずなのですが、そうではないのが現実で、この点に関しては年に何回かメディアが取り上げています。女性の方が男性よりも育児休暇を長く取得する傾向があるので、こういう結果もうなずけます。
また、子育て中に労働時間を減らした(フルタイムは週40時間なので、30時間労働など多少減らす)のは、母親が48%、父親が19%とあり、やはり子育てと家庭、仕事を両立させるために、多くの人々が必要だと感じているのでしょう。こう言った労働時間をフレキシブルに変えられるところはスウェーデンの良いところだと思います。
調査によって明らかになったポジティブな点としては、10人のうち7人が自分の労働時間に対する影響力を持っていると回答した点で、例えば、会議は幼稚園の送り迎えに引っかからないように早朝や夕方を避けることができるとか、自宅から仕事をすることができるとか、子どもがいても働きやすいように自分で労働時間を計画できるのは大きいことだと思います。今後重要になってくるのは、上司、役職についているような人々が積極的に育児休暇を取ったり、子どもが病気の時に休暇をとったりして、良い見本となることが重要とあります。育児休暇を取っても、子育てをしていても、働きやすい職場環境は重要であると思いますが、そのためには、もっと知識を得ることも重要です。どんなに理解をしているつもりでも、なかなか難しいんですよね。実際は。
こうした調査によって、現状を振り返り、少しずつ父親も母親も、子供を育てながら、働きやすい社会になっていくことが重要であるのだろうと思いました。
読んだ新聞の記事:Mammor vågar inte byta jobb lika ofta, DN, 2016-02-24
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