ストックホルム市の教育予算削減 その2
前回に続き、2023年回顧録ということで、ストックホルム市の教育予算削減についての投稿になります。 その1はこちらを 。 3. 組合を含む会議による人員削減プロセス その1の2で書いたのですが、教育予算削減の関してのリスク分析が行われ、それと並行して、かなりのスピードで行われたのが、人員削減を法律や決まりにのっとり、できる限り透明に行うために、普段は月1の関連会議が頻繁に行われました。といっても、私はこの会議には出席しないので、はっきりと内容などを書くことはできないのですが、この会議は、職員側の代表として、組合の係りの職員が出席します。うちの学校の場合、教員は教員組合で、この当時は2組あり、それに加えてアシスタントなどは所属する組合があり、その代表が出席します。そこに、ほかの組合の代表がいれば入り、校長や副校長、経営担当者などが、会議を行っていました。多いときは週1くらいで行っていたような記憶があります。もしくは、長い会議を行っていたような気がします。この会議で、雇用する側されている側双方の理解を図り、できる限り迅速に行うことで、削減される人は、ストックホルム市内での配置換えを申請し、秋学期からほかの学校や職に移ってもらうということになります。 この過程で私たち全職員が行ったのは、ストックホルム市の職員としてどこで何年働いたかという確認書類にサインをすることです。この雇用年数の短い人から削減対象になるので、間違いがないようにという配慮です。生徒数650人ほど、職員は、100人ほどいるので、作業としてはそれなりに時間がかかるものでもあります。そして、削減対象の人が決まり、この最終決定の会議が行われたのが、4月頭だったと思います。 4.リスク分析会議 私たち全職員が行ったのが、リスク分析会議です。スウェーデンの学校では、1年に1回職員アンケート調査が行われ、その結果に基づいて、職場の改善プランを立てます。これに基づいて作られた改善プランに加えて、今回の職員削減、教育予算削減がどのようなリスクをもたらすか、影響を与えるかを書いていきます。それ用の用紙があり、項目に従い、リスクのあるなし、その程度などを話し合い書きます。これを各グループでしました。私は、支援学校の先生たち、9人と行いました。今振り返ると、あの会議は、生徒のアシスタントとも行うべき...