投稿

ラベル(学校検査庁)が付いた投稿を表示しています

国からの給付金返還請求が出される

  興味深い内容がニュースとなっていたので、勉強がてらご紹介を。Skolverketという、スウェーデンの文部科学省が2400万クローネの返還を要求したと。どこに返還要求出したのか興味があり、まとめてみました。  2018年に学校均等化にかかわる国からの給付金を申請は651件でした。2019年春にその給付金の使用結果を提出する必要があり、これにより問題があると指摘されたのは8件でした。どんな問題化というと2015~2017年に生徒一人当たりにかけた経費より、2018年の経費が削減されたというものです。今回は、まず、6コミューンと私立1校に対しての返還請求で約2400万クローネが返還されるとのことでした。  少し詳しく書くと、こういった国からの給付金は、その目的のために使用されないといけないという決まりがもちろんあり、この給付金をもとに(明確ではないにしろ)生徒一人当たりの経費が減らされてはいけないのです。線引きがしっかりしているスウェーデンなのですが、例外が許されないわけではなく、何かしらの理由があればもちろん了承される場合もあります。今回の返還要求も、この例外が考慮されないか試され、きちんと書類でその例外を証明できたコミューンは返還義務は課されませんでしたが、それができなかったところは、返還請求となったようです。  ここ1年ほど、財政状況が悪化しているコミューンが多いのか、学校運営にかかるお金が増加しているのか、教育費削減傾向が目につき、教員組合がスウェーデン各地でデモを行ったこの春学期、こういったお金の使用に関しては、教育局も組合も、教員もとても関心があります。今回の返還請求の決定に関しても、コミューン側の言い分としては、コミューンからの経費削減命令に沿って、経費を削減したことによる、トータルの削減であり、国からもらった給付金はその目的で使用されたとありますが、認められませんでした。今回の返還要求は私立を除き、各学校にされるのではなく、コミューンの最高責任者に出されるものなので、この理由が通らないのもよくわかります。  これで終わりではなく、秋に引き続き、調査をしていくそうで、こうした学校局の対応は重要であると思います。国がいくら予算計上して、政策を立てても、地方分権化が進み、教育が地方に降りているスウェーデンでは、そこでしっかりと教育が...

やっと一息、検査局への改善案

 秋休みまで残り1週間になりました。今週末は、学校の仕事は少し落ち着き、他の仕事をせっせと片付けております。ここまで、大変だった。。。  このブログでも何度か書いているように、うちの学校に検査局が来たのが5月のこと。その報告書が夏休みの終わりにメールで届き、ふーんと思ったのもつかの間。学校が始まり、学校検査局に報告会議に行き、改善案を提出しなければならないので、その仕事に取り掛かりました。ああ、これって私の仕事なんだなと思いつつ、小中学部と高等部では、学校形態が変わり、管理文書も違うので、2つに分けて改善案を提出しなければならず、結構な負担が。。。  代理の校長は、組織内の2つの小学校の方で手一杯で、私ともう一人の特別支援担当は、ほとんど自分で行うことに。ということで、私も6プラン?改善案作りました。この案をもとに来週校長、副校長ともう一人の第一教諭との会議をし、その後他の先生方と半日会議をします。それで、決まったものを秋休みの間に2回アシスタントに行う研修で話します。なんとかそこまでやってしまえば、後は、まとめの文書をつけて検査局に提出し、通ればいいけど、通らなければ、さらに改善案の改善を行うことに。うまくいくことを願うばかりです。  どういう風にやろうか悩んだのですが、新しい生徒が2名入り、バタバタしている上に、小中学部と高等部に分けて話し合いをすることも難しく、結局自分で下案を作ってから話し合うパターンにしました。これが吉と出るか凶と出るかはわかりませんが、(というのももう一人の先生は、話し合ってから案にするパターンにしたので)、そんなことも楽しめる余裕が少し出てきました。アシスタントには、色々決めるすぎるとか、ああだこうだと言われ、めげる日もありましたが、受け持ちの生徒の一人が、初めて自分の名前を言えたことに感動し、持ち直しました。この生徒の名前、長いんです。だから難しいかなと思っていたけど、偶然、本当に偶然撮影もできて、何度も見ては感動を噛み締めてしまいました。高等部に入った生徒がどのくらい言語的に伸びるのか未知数ですが、可能性がある限り、頑張って教えていきたいと思いました。  

学校検査局のインタビュー

 いよいよ数週間後に迫った日本の姉妹校訪問と卒業させる2名の生徒の準備、年度末の仕事と忙しくしています。そんな忙しい5月、うちの学校に学校検査局の訪問がありました。スウェーデンの学校では、たいてい5年に1回くらいの割合で、この学校検査局が回ってきて、ちゃんと学校運営がされているか検査されます。日本の教育委員会の主事訪問とかに似ていると思います。(今もやっているかとかは不明ですが。。。)今後は3年に1回となるようです。  まず、何月くらいに来るかという話があり、その後、日にちが決まってきます。毎回、わざとかなと思うくらい、ぎりぎりにしかこの訪問の日程がわかりません。事前に提出する書類は山のようにあり、私が関わるのは生徒の個人年間発達計画表くらいで、普通に学校運営が行われていれば、提出書類に慌てる必要はありません。が、毎回、何かしらの書類が足りない。。。学校全体への訪問になるので、うちは、小学校3年までの学校が2校、それぞれに学童があり、特別支援学校は3つに分かれており、学童があるので、学校運営計画表一つとっても9?くらいあります。  学校規模によりますが、私の働いているような小規模の特別支援学校の高等部は午後の授業見学と教員へのインタビューのみです。インタビューが可能な生徒がいる場合は、生徒へのインタビューなども入ります。私も授業を見せ、案内をして、インタビューを受けました。前回の訪問の時は大学に入っていたので、今回は、なんと初インタビュー。問題点も含めて、色々と話をしました。それぞれの先生の考え方もわかり、たのしかったです。  小中学部の義務教育よりも緩やかになっている高等部は、質問内容もそれほど圧迫感なく、ゆるりと終わり、時間も早めに終わりました。さらに必要な書類の提出などがあれば、それを求められ、その後最終的な判断がくだされ、改善点などが提示されます。コミューンの学校運営の場合、責任はコミューンにあるので、最終的な改善点などはそっちに回されます。そして、またそれが降りてきて、改善点をいついつまでに直すようにとかいわれ、その改善方法や案、経過を報告したりします。  今回はどんなところを指摘されるか興味があります。そういうところを直しながら、より良い学校にしていければと思います。

96%の学校が何らかの問題あり?!

 スウェーデンの学校は、定期的に「学校検査局」みたいなところによって、国が定めた学校法などに従って学校が運営されているかどうか調査が入ります。この調査によると、昨年何らかの不備があった学校は、 96%  745校のうち715校 にのぼりました。  私が働いている学校にもこういった調査が入ります。その度に、何らかの指摘をされているので、おそらくうちの学校もこの715校にはいるのかなと思っています。(でも、昨年は調査入らなかったようにも。。。毎年ではないのです。2、3年に1回の割合で調査が入ります。)  調査の目的は、最初にも書いた通り、定期的にスウェーデン中の学校を訪問して、学校法や決まり、カリキュラムなどがきちんと守られているかどうかを調べることにあります。訪問の前には、必ず、生徒と保護者に対してアンケート調査が行われます。うちの学校では生徒へのアンケートは困難であるために、毎回話題にはなり、可能である生徒にのみ行われます。訪問前に資料などを提出し、訪問が行われます。その際には、校長、職員、生徒へのインタビューや授業見学、学校見学が行われます。  調査には、長いチェックリストがあり、それを一つずつ見ていくので、何かしらで引っかかる学校が多いようです。これに関して、細かすぎるという批判も多少なりともあります。調査が終わり、「不合格」をもらい、何らかの問題点を指摘されると、資料などの再提出日が決められ、その期日までに不備をただすことになります。内容にもよりますが、最低でも2から3ヶ月はあるので、その間に対処をします。こういった対処をしないと最終的に罰金となる場合もあり、ストックホルムでも数校昨年の不備から罰金を請求された学校があります。    では、どういった内容で、再提出、不備、不合格となるかというと、 保護者に子どもの学校での様子や成績が情報が十分伝えられていない 男子と女子の間の成績に大きな差がある 教師の半分以上が教員養成課程を出ていない 特別な支援を必要とする生徒に支援が行われていない 教職員による差別的な行為や発言があった 生徒の実際の能力以上の成績がつけられていた 生徒が落ち着いた学びの環境ではないと指摘した などなどでした。(番号に意味はありません。) 一番多く指摘されるのが、1番の保護者に...

学校を訴える親が増えた

イメージ
スウェーデンには、 Skolinspektion という政府機関があり、(直訳すると、学校検査局とでもなるのでしょうか)、学校に関することを訴えることができます。  この訴えの件数がものすごく増えているそうです。件数をみていくと、 2003年 949件 2006年 1046件 2009年 1542件 半年では、764件 2010年 2260件 半年では、1357件 2011年 半年分で 1386件 ということです。これから見ても、2年前に比べて半年の件数を比べると、2009年が764件2011年ではすでに1386件と倍に増えています。 うちの学校でも、校長と副校長が訴えられた内容を検証するために奔走する姿がたまに見られます。特別支援学校のほうではあまりないのですが、小学校のほうではよくあります。また、実際に訴えられなくても、「訴えるぞ」みたいな話が出てくることもあります。 親の影響力が強くなり、子どもの教育に関心を持つのは大変よいことで、こうした関心が学校や教育の質を向上させていくのは事実です。 なので、これ自体が悪いとは思いません。 しかし、スウェーデンの状況は頭を抱える部分があります。 ここで、少し基礎知識を。スウェーデンでは、 学校選択を自由化 しています。これが問題を引き起こしている部分があるのです。学校選択といっても、選べるのは、割と大き目の町に住んでいる子供たちのみで、田舎に住んでいれば、そんなに選べる学校があるわけではありません。これに関してブログにも以前かいているので、参照を。 何で、これが問題かというと、何か問題がおきれば、学校を変わる子どもと、学校を変える親が多いのです。このため、 教員は、親が自分の子どものための授業を買うように授業を生産するようになってきているのです 。 その昔は、親が参加して学校の問題について話し合う機会があり、まあ、保護者会のようなものです。それにより、みんなでよりよい学校にしていくことができたのですが、今では、何か問題があれば、「じゃあ、学校変わります。」というような事態が。。。これでは、子どもによってもよくないし、学校にとってもよくないし、教師にとってもストレスです。 スウェーデンにも、荒れている、落ち着きのないクラスというのは、数多...