2014年8月10日日曜日

スウェーデンの学校給食

長かった夏の休暇も今日が最後です。去年は主人が夏に休暇を取らなかったことに加えて、前の犬を亡くして寂しかったのですが、今年は、本当に楽しい夏休みでした。新しい挑戦に加えて学期早々大きな出来事のある今年度ですが、日々努力を重ねていければと思います。

 新年度にあたり、今日は、スウェーデンの学校給食について。ちょっと前に学校給食に関して質問を受けたのですが、そういえば、そんな新聞の記事があったとごそごそ。。。
 スウェーデンの学校給食は、2011年までたいした規定はなく、あった規定は一つ、無料であることでした。無料であるということは、とても重要で、スウェーデンの学校では、お弁当をもってきてくださいと簡単にいうことができません。学校によって多少差がありますが、学期に1、2度まで、限度額も決まっている場合が多く、私たち教員には、持ってこない/持ってこられない子どものために何かしらを用意しておく必要があります。そんな学校給食ですが、2011年からはもう少し規定が増えました。どんな規定かというと、

  • 学校給食は、栄養のあるものであること
ちょっと、まってくれと思った方、そうです、この規定はなかったんです。2011年7月1日からは、学校給食は無料かつ栄養のあるものでないといけなくなり、その栄養のある給食に規定は次の通り。
  • 脂肪分の質
  • 繊維と全粒穀物の量
  • ビタミンD
 この4項目が栄養の判断の基準となります。もちろん、学校で出される給食は、安全なものであり、食品をしっかりとした衛生管理の中で扱うといったような決まりはあります。

ストックホルムの学校の給食がどんな感じか調べた新聞の記事には、「良い」の判定を付ける基準を、以下のようにもう少し具体的にもうけています。
  • 2種類以上のメニュー
  • 週に4から5日、ベジタリアン/菜食のメニューがある
  • 水、牛乳、パン、バター、サラダのバイキングがある
  • 甘い飲み物やアイスクリームは、週1回以下
この基準でみていくと、ストックホルムの学校のうち、69%の学校がおそらく基準を満たしていないということでした。いろいろ問題のあると言われているスウェーデンの学校給食、やっぱり、そうなんだなと裏付ける結果になっています。
ただ、新聞の記事の中では、スウェーデンで食品衛生を扱っている省庁、Livsmedelsverketと見解の差があると書かれています。特に脂質の質や量に関してあるようです。また、ビタミンDが学校給食では十分にとれていないようですねえ。

何よりも、おそらく問題なのが、どんな給食を出しても、食べない子どもがいることともあります。こればっかりは、もっと別のところからせめていかないといけない問題のようにも思います。食育という言葉が日本ではやりましたが、食べるということに関して勉強する機会を多く持つことにより、学校給食の改善とともに、子ども達の食に対する意識を変えていく必要があるのではないかと思います。

子ども達の新学期開始は、8月20日前後に集中しています。子ども達の夏休みももう少しになりました。また、元気な子ども達の登校する姿が見られるかと思うと、これもまた楽しい毎日であります。

読んだ新聞の記事:Livsmedelsverket har en rigid inställning, DN, 20140130