2024年1月11日木曜日

スウェーデンのデジタル化教育

  スウェーデンでも、デジタル化教育は重要な課題となっています。ストックホルム市では、今年度の教員の研修に「AI」を取り入れており、秋学期から継続的に、デジタル化教育、AI、プログラミングなどが行われています。勤務校では、基礎学校の先生とともに、学校発展グループが6つあり、教員は全員どれかに所属しています。私は、生徒が安心して学校で生活できるようにと働きかけるグループで、その内容も興味深いので、またまとめて紹介できればと思います。このグループの中に、デジタルグループがあり、そこが中心となってデジタル化教育の発展を担っています。今日はそのデジタル化教育について紹介します。

1.なぜ、デジタル化教育か

 これは、もうスウェーデンでは質問されることがなくなっています。デジタル化教育自体は、90年代終わり、2000年代に入ったころから盛んに言われており、タブレットの導入やパソコン生徒1台などは、20年ほど前から推進されており、デジタル化教育は、当然のものとなっています。この歴史により、デジタル化教育についての研究もかなりされています。私は、良い点も悪い点も見てきたし、その議論にもかかわってきていますので、話し出せばきりがないデジタル化教育です

2.学校庁が示す、育てたいデジタル能力とは

 スウェーデンの学校庁が示している、児童生徒に育てていくべきデジタル能力は以下となっています。

  • デジタル化が社会に与える影響を理解する力
  • デジタル機器とメディアを理解して使える力
  • 批判的なものの見方と責任を持つ力
  • 解決能力とアイデアを実現する力

 スウェーデンのデジタル化は、1教科が担うものではなく、「すべての教科」で行うものとされており、学校の研修も全職員で行い、デジタル化教育、AI、プログラミングをキーワードに職員の能力向上を行い、上記の能力を育てていく授業を構築していきます。

3.デジタルな教室づくりの推進

 デジタル化教育の推進を受けて言われてきたのが、「デジタルな教室」。パソコン1台やタブレットを使うことにとどまらず、いかにデジタルな教室を作り上げていき、デジタルを学びの中に取り入れていくかを目的としています。これには、電子黒板や、アクティブボードなどのデジタル化された黒板をいかに使いながら、授業をし、授業のどこでデジタルを取り入れるかなどが入ってきます。こちらも、まだ月曜に同僚に話をしたところです。(私はヘッドティーチャーもしているので研修を受け持ったりしています。)

4.なぜ、プログラミング?

 プログラミングは、技術などを教えている先生はともかく、多くの先生がまだまだ教えるには研修が必要という回答を昨年したので、今年は、課題としてみんなで取り組んでいます。デジタル化教育は全教科でとなっていますか、このプログラミングは、算数と技術で教えることが義務化されており、教える内容に含まれています。

 学校庁にもデジタル化教育やプログラミングのサイトがありますし、いくつか参考にできるサイトがあり、私も春学期の授業では、集中的に教える予定です。クリスマス前の会議で、各先生が何かしら簡単なものでもいいので実行するということになり、私は秋学期にあまり技術の授業をしなかったので、春学期は集中的に行うことにしました。


 デジタル化教育についても、カリキュラムなども紹介できればと思います。

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