スウェーデンのPISAの学力テストの結果
PISAの学力テストの結果が先週でました。これに際して、数週間前から、日本の文部科学省にあたる学校局からメールが届いており、どんな結果なのか大変興味深く待っていました。2013年のPISAショックが大きく、その後のスウェーデンの学校教育に大変大きな影響を与えたこともあり、今回の発表も大きな関心を集めました。結果は、前回の結果よりもよいという、前向きな結果になりました。これには、ほっとした関係者が多かったのではないかと察します。しかしながら、この結果にはいくつか問題点もあり、覚書がてら、ブログにまとめておこうと思いました。 まず、結果を見ていくと、スウェーデンの15歳の生徒たちは、OECD加盟国の平均をどの分野でも上回っており、この結果が2006年の結果と同じ水準に戻ったということです。ご存じの通り、PISAの学力テストは、読解力、数学、自然科学の3分野で行われます。 読解力:2018年は506ポイント、2015年500ポイント、2012年483ポイントで、わずかですが、2015年の結果よりも上昇しました。OECD加盟国の平均値は487ポイント。ちなみに日本は504ポイント、お隣フィンランドは、520ポイントでした。 数学:2018年は502ポイント、2015年494ポイント、2012年478ポイント。OECD加盟国の平均は489ポイントでした。数学は日本がトップで527ポイント、フィンランドが507ポイントでした。デンマークは509ポイント。 自然科学:2018年は499ポイント、2015年493ポイント、2012年485ポイント。OECD加盟国の平均が489ポイントでした。こちらも日本は高く529ポイント、フィンランドが522ポイントでした。 男女間の学力差が見られたのですが、こちらも多少回復したようです。しかしながら、北欧の国々の中では、最も教育システムに平等さが欠けているという結果となり、こちらに関しては大きくその後も話題となっています。 また、最も大きな問題とされているのが、学力テストから除外された生徒のパーセンテージ。PISAの学力テストは、以下の条件に当てはまると、テストを除外され、統計から外されます。その条件とは、 中度、...