2019年6月23日日曜日

宗教色の強い学校は禁止に?!

 日本の私立の学校には、キリスト教系など、宗教的な考えをもとに運営をする学校が多くある印象があります。カソリック系だったとか、仏教だったとか、あまり珍しくなく、普通に話しているのを聞きます。こちらスウェーデンでは、そのような宗教的な考えをもととした学校を禁止したいという動きがあります。

 現在、スウェーデンの基礎学校(いわゆる小中学校)で、宗教的な方向性を明確に打ち出している学校は66校あるそうです。数だけ聞くと、そんなに多くないし、あまり騒ぎ立てることでもない気もしますが、この統計には気になる点があります。学校側が明確に示している学校数が66校ということで、明確には打ち出していないが、宗教色を出している学校は数には上がってこないので、実際にはもっとあると推測できるのです。この66校のうちの大半はキリスト教系で、イスラム教系は10校。このある宗教を打ち出す私立の学校を禁止しようとする動きは少し前からあり、何度か話し合いや調査が行われています。今のところ、話題にはなるがなかなか禁止という方向にならない大きな理由は、宗教を理由に何かを禁止するということが、ほかの法律などとの兼ね合いで難しいためと聞いています。現教育大臣であるAnna Ekströmによれば、それでも教育という観点からみれば、可能であるという判断であるようです。今回の話も、現在すでにある学校はともかく、新設することはできないようにしたいようです。

 スウェーデンの場合、学校検査局が検査に入るので、この検査局の検査がしっかりと機能すれば、宗教的なプロフィールの学校であっても問題ないようにも思いますが、このご時世、できれば禁止したいというのもわかります。ほかの国に比べて、学校のシステムが「すっきり」しているスウェーデンなので、禁止の方向もあるかななどと思ってみたり、興味深い限りです。


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