2019年6月24日月曜日

スウェーデン夏期講習導入

 国際学力テストでスウェーデンが順位を落とし始め、どのようにしてより多くの生徒に基礎学力をつけていくかという議論が何度となく行われ、もう永遠のテーマという感じですが、その一環として、数年前から始まったのが、夏休みの講習。スウェーデン語では、「Sommarlovsskola(ソンマルローブススクーラ)」と言います。直訳すれば、「夏休みの学校」。

 この夏休みの学校には、最低到達目標である成績Eに届かない可能性のある生徒が通うことになります。夏の間の集中講座で補い、成績の不可を少なくすることが主な目的なので、日本のようにより良い成績をとるために通う夏期講習ではありません。この夏の学校の運営費用は、国に事前に申請します。しかしながら、あまりうまくいっていないようです。まあ、始めからそんな気配は感じたのですが。。。うまくいっていない大きな理由が

有資格の先生が少ないために、夏の学校で働く先生が見つからない。有資格でないと成績がつけられないので、必然的に無資格者ではなく、有資格者が必要。加えれば、有資格者で教員やってて、夏の学校でも働こうという人はなかなか見つけにくい。

生徒が嫌がる。これは予想の範囲。もともと成績がいまいちの子が、夏休みにどのようにモチベーション上げて学校通うんだろうと思っていました。

 上記の2点から、予算に計上したけど、3分の1くらいしか使われないそうです。塾に通うというような習慣のないスウェーデン、アイデアはいいんだけど、実現するのは難しいかなと。ヨーロッパの中でも格段に長い夏休みらしいスウェーデン、夏休みを減らして、授業時間数を増やそうという動きも少しずつ出ていて、今後どうなるのか興味深いところです。

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