冬休みに私がしたいことの一つが、たまりにたまっている動画を一つずつ見ていくことです。オンラインの会で、アーカイブ配信があるものは、できる限り申し込んでおき、見れるときに見て勉強しています。その中の一つが東京大学のバリアフリー教育開発教育センターが行っているオンラインのインクルーシブ教育の勉強会です。時間が合えば、ライブでも参加しますが、時差もあり、最近は動画を後で見て勉強しています。無料でここまでの内容を定期的に行うことは容易ではないと思うので、いつも素晴らしい内容に感謝して勉強させてもらっています。まだ、参加されたことがない方は、是非試しに参加されてみるとよいと思います。次回の案内があったら、インスタとブログでも紹介しますね。
今回は、12月のインクルーシブ教育定例研究会の動画を見ての感想や思うところを少しまとめて記録しておこうと思います。12月4日に行われた会のテーマは、
「来年度からのインクルーシブ教育はどうなる?4.27通知について文科省の人に聞いてみよう」
でした。この会は、4月に出された文部科学省からの「特別支援学級及び通級による適切な運用について」という通知をもとにしたもので、文部科学省の初等中等教育局特別支援教育課長の山泰造さん、障害当事者の保護者を2名のか招いての勉強会でした。思うことはたくさんあったのですが、5点、動画を見て数日たった後に書いているので、少しうろ覚えのところもありますが、記録して共有しますので、感想などあれば、是非。
1.インクルーシブ教育は「場の統合」どまり
2.児童生徒数減少にも関わらず、増える特別支援教育対象児
3.仲間と学ぶ大切さ
もっと、子供たちが持っている力を信じてもいいのかなとも思いました。仲間と学ぶ大切さが議論の中でも出ており、感想の中でも書かれていましたが、近年の私がかかわっているスウェーデンの教育でも、コラボティブラーニングの価値が言われています。このコラボティブラーニングを特別支援学校レベルで研究しているかたもいて、「人間はソーシャルな生き物」という、ともに学ぶというのが、どんなに障害が重くてもあると実感しています。分けて必要に応じて教えるという通級のありかたは、スウェーデンの研究者によれば、縦つながりの社会性であり、子供たちには、横つながりの社会性がもっと必要なのかもしれないと思いました。スウェーデンでよく言われるのが、人ひとりが関係を持てる、人間関係をそれなりに築ける数というのは限りがあり、あまりにも多い人数でクラスが形成されている日本は、その母体数を減らすだけでも、異なった人間関係作りがみられるようになると思います。
4.特別支援教育が特別でなくなり、教育となる
スウェーデンにある議論に、特別支援教育自体をなくす、特別な教育なんてなくて、教育があり、その中に、支援が必要な子供たちの教育があるという考え方で、この方針をとっている大学は、教育学部の中に支援教育関係が入っているところもあります。それとは逆に、特別支援教育を別個にしている大学もあり、ここにも考え方の違いがあります。そうした流れを見ながら、大学で学び研究していると、できる限り、教育と特別支援教育の境目が低くなり、わからなくなればなるほどよいのではと思います。理念の話に戻れば、ここは重要かなと思っており、教育に関わる人は、特別支援教育は違う人が行うという考えではなく、教育の中にあり、ある程度までは、すべての教員が知識を持つべき時代になっていると思いまし、理念や概念はしっかりと教員養成課程で学ぶべきものであると思います。
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