スウェーデン最古の大学があるウプサラ、そのウプサラ広域行政体が、無料の「支援のための手話」を学べるウェブコースを運営しているので、紹介したいと思います。スウェーデンには、「ハビリテーリング」と呼ばれる医療機関になる障害児者、その家族を支援する機関があり、そのハビリテーリングのウプサラ機関が出しているものです。
スウェーデン語ですが、サイトはこちらから。
コロナ前は、対面でのコースを設けていたようで、今は対面とこのウェブコースの両方で学べるようになっています。この「支援のための手話」については、「AAC拡大代替コミュニケーションの種類」の投稿をご覧ください。また、「AAC:拡大代替コミュニケーションとは」もご覧いただける良いかと思います。
このコースは、何かしらの理由で言葉に遅れがみられる子どもの保護者やその子に関わる就学前学校の職員などから、学校教育から成人の障害者の日中活動の支援機関などの職員など、「支援のための手話」の基礎を学びたい人にはとてもよいコースだと思います。一人でおこなうこともできますし、グループで学ぶことができるように、学びのリーダー向けにどんなふうに行うとよいかなども詳しく書かれています。構成は以下のようになっています。
- はじめに:「支援のための手話」についてとこのコースのイントロダクション
- テーマ1:食事の場面での会話で使える支援のための手話
- テーマ2:人についての支援のための手話
- テーマ3:選ぶ場面の練習
- テーマ4:アクティビティの支援のための手話
- テーマ5:出来事を話すための支援のための手話
全てのテーマに、家庭での練習用の資料、二人で練習するための資料なども入っており、これで、しっかり基礎が学べます。映像もあるので、手話の様子がよくわかりますし、説明も手話の練習ではなく、「支援のための手話」となっていて、支援のための手話ならこうですとか、きちんと説明されていてよいなあと思いました。
このサイトは、スウェーデン語なので、日本の方で使えるという方は少ないのですが、こういうサイトを公的機関が作っていて、無料で見て学べるということは、AACが広がっていくためには欠かせないと思います。日本版を作りたいという気持ちもあります。そういうときのために、一応Youtubeチャンネルも作ったのですが、なかなか手が回らない毎日です。どなたか興味がある方がいらっしゃれば、ぜひご一報ください。
また、この支援の手話を使っている様子が、私の本の中でも紹介されています。こちらも併せて紹介させてください。本日発売です。「医療・福祉・教育・社会がつながるスウェーデンの多様な学校~子どもの発達を支える多職種協働システム」
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