この投稿は、旧ブログの2014年11月1日のものを更新して、再投稿しています。
2022年7月16日に、初の単著「医療・福祉・教育・社会がつながるスウェーデンの多様な学校~子どもの発達を支える多職種協働システム」を刊行。是非ご一読を😊
- どこのどんなデイケアセンター?
- 写真でみるスウェーデンのデイケアセンター
どこのどんなスウェーデンのデイケアセンター?
私は、スウェーデンの特別支援学校の小学部から高等部まですべてで働いた経験があります。高等部は、6年働いていたので、その間にかなりの数の生徒の卒後の施設を見学にいったり、会議で訪れたりしました。その中の一つを写真になります。この施設は、見学に行ったデイケア施設の様子を紹介します。ここは、今は移転していて、現状のままでは残っていません。私は、その当時高等部では、重度重複障害の生徒を教えていたので、このデイケアセンターも、重度の障害がある成人のための施設になります。
このセンターは、その昔の作業所というよりは、デイケアセンターという感じで、スウェーデン語では、「Daglig Varksamhet(ダーグリィギ・ヴァルクサムヘート)」といいます。この場合の多くは、自閉症や発達障害系の障害を持った方たちがLSSと呼ばれる「Lagen om stöd och service till vissa funktionshindrade(特定障がい者のための支援とサービス法)」に基づいて、運営されている施設になります。コミューンが運営している場合もあれば、民間が運営しているものもあります。
写真で見るスウェーデンのデイケアセンター
まずは、廊下。ここにもありました。アッカ・プラッタという乗り物。詳しく知りたい方は、「アッカ・プラッタという乗り物」参照、こんな感じで楽しく作ってありました。
止まって、ボールで遊んだりできます。ボタンを押すと、牛さんがダンスします。こんな感じのがいくつかありました。
廊下のあるコーナー。ちょっとした空間をいかして、利用者さんが利用できるようになっていました。廊下もただの廊下ではなく、活動の場として活用しているところがいいですね。
メインの活動は、この部屋で行います。一人一人の仕事場が用意されています。ここは、重度の方が働いているので、行っている仕事は、他の作業所が行っているものと同じものを行っているそうで、紙とプラスチックを分ける仕事をしているそうです。また、写真ではわかりにくのですが、車椅子を利用している方が、立ち姿勢で仕事ができる機械もありました。
大勢の人と共に過ごすことが難しい人のために、こうした小さめの個室もあります。
重度の方なので、仕事の時間は個人差はありますが、あまり長くないそうです。朝9時にやってきて16時に帰宅するまでに、他にも、様々な活動が入っていました。その一部が、身体機能の維持としての運動。散歩に加えて、理学療法士の指導に基づいたトレーニングを行う部屋がありました。
このほかにも、車椅子に乗ったまま利用できる室内トレーニング自転車。これ、かなりの値段がします。うちの学校も欲しいものの一つ。プログラムをいれておくと、自分でこげなくなっても、引き続き動いてくれるので、体力維持のトレーニングによい機会です。
あとは、タクティールの部屋。タクティールは、スウェーデン発祥のケア方法で、マッサージに似ています。詳しくは、こちらを。
スヌーズレンもありました!
重度の方のデイケア施設なので、やはり、作業という面よりも、毎日を充実して暮らすための様々な工夫がされていました。
スウェーデンのこうした施設もいろんなタイプがあります。少しずつ紹介していけたらいいなあと思います。
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