1970年代
- それほど介護の必要でない高齢者向けにある程度のサービス付きの住居を提供する目的で、高齢者用住居施設が多く建設された。
- ホビールーム、レストラン、図書室といった共有スペースが確保されていた。
- 自分でできるうちは自分で行い、ヘルパーさんなどの介入度は自分で決め、さらに介護が必要となった時には、建物内に職員がすでにいた。
1980年代
- 新しい社会福祉の法律が施行され、ストックホルムに「サービスホーム」という住居形態が試された。
1990年代
- 老人ホームの改革が行われた。老人福祉に関わる責任がコミューンに移行し、「できる限り長く自宅で暮らすように」という方向になった。
- サービスホームに入所する人は、介護が必要な何か特別な理由がいるようになった。
- サービスホームに入所しても、高齢者が住んでいたコミューンや責任地域がその後にかかる経費を持つという形をとるようになった。
2000年代
- 「在宅介護」の時代。個人の家で介護が行われるようになり、ホームヘルパーが多く投入された。サービスハウスは、安心ホームやシニアホームへと変わった。
ざっと書かれていただけですが、大まかな流れはわかります。1970年代のように、わりと元気なうちから老人ホームに入っていると、家で暮らしたいという思いがあっただろうと思うし、現在のように老人ホームに入るのがものすごく難しくなってくると、老人ホームの良さが見直されるのだろうと思います。在宅からいつホームに移るかは、個人の置かれた状況によって大きく変わってくると思います。早い段階でも老人ホームを希望する人がいれば、入所できるようなシステムがあれば良いと思います。新聞記事の中に登場するご老人も2名ともストックホルムの中心部にある老人ホームに入所できて本当に満足しているとあります。一昔前のように老人ホームに入れられたという感じの印象は全くなく、入れた人は本当にラッキーだというのが、印象的です。
今後新しい取り組みとして上がっているのが、高齢者だけに対応した地域診療所がストックホルムに幾つかできるようです。20カ所程度とありますが、75歳以上の高齢者のみが登録できるようで、それによって、週末医療なども含めて、より適切で素早い対応をしていくことを目的としているようです。
この間ニュースを聞いていたら、ホームヘルパーさんに死への恐怖を話してもなかなか真剣に受け取ってもらえない、話を聞いてもらえないということを話されている老人の方がいました。難しい問題であると思います。研修なども重要であると思いますが、それ以上に、その人自身が死に対してどのように考えているか、どのくらい経験しているかなどが関わってくるので、なかなか短時間でそういった質問に適切に答えられるという人は少ないのではないかと思います。高齢者を対象とした診療所が、今後ヘルパーさん達がカバー仕切れない部分も関わっていければ良いようにも思います。
読んだ新聞の記事:"Äldre&hemma, Äldre i Stockholm Del3: Här kan de äldre hålla gnistan vid liv", DN, 2016-03-16
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