2012年3月21日水曜日

ビタミンGのすすめ

今週の木曜日に2時間半の講演会にいってきました。内容は、
幼稚園や学校の園庭、校庭の教育的可能性
でした。主催者と講演のあった場所は、
Naturskolan(自然学校)
と呼ばれるところ。スウェーデン全国に数箇所あり、日本からも見学者が訪れているところです。

この講演会の導入で、話されたのが、この
ビタミンG
 でした。知っている方、いますか?アメリカの研究者が話したそうですが、Gってなんだろうと思いますよね。Gは
Green
だそうです。森や自然、緑のあるところから、吸収するビタミンだそうです。もちろん、そんなビタミンがあるわけではなく、その効果に関する言葉ですよね。このビタミンGが与える影響が人にとって良いことは誰でも想像がつくように思います。

そんな導入からはじまったこの講演会。その昔、スウェーデンでは、学校の校庭には、決まりがあり、一人あたり22平方メートルだったとか。そのため、学校が建てられれば、自然に校庭の大きさも決まり、その校庭は、遊ぶところから森などの木々が植わっているところ、食物を植えて育てるところまでいろいろあったそうです。が、その後、この法律はなくなり、現在はものすごい緩やかで解釈しだいで何とでもなるような書き方になっています。そのため、ストックホルムなどの大都市では、幼稚園や学校など、校庭のないところ、せまいところなどたくさんあります。
先ほどの法律があったのが、70年代で、その後、校庭や園庭に対する考え方が低下し、ここ最近90年代後半から、その重要性、教育的効果が見直されるようになったそうです。
講演者の方たちは、同じ大学を出てこういった庭などの建築に関わっている建築者で、この片方の方がおこなった卒業論文を元に構成された話でした。

うちの学校の校庭は、広いし、森にも面していて、基本的な可能性は高いのですが、まったく手入れがされておらず、あんまりすることがない、つまらない校庭です。何とかしようという気持ちはあっても、教室を少し変えるのとはちがい、校庭は、大きな改革が必要となるため、何度話しにあがっても、消えてなんともなりません。特に車椅子でいける範囲には限りがあり、できることも限りがあります。こういった面に関していろいろと勉強していく必要があると感じたのです。

彼女たちの話は大変興味深く、多くの写真などで、様々な例を見せてくれました。のぼったり、はしったりという体力を発達させていく面での園庭校庭の意味は大きく、子どもたちには、何でそれをするのか、それをしたら、どんなことが待っているのかという、心意識とのつながりが大切であるというのもうなずけるところです。このトンネルを抜けると何か面白いものがあると思うから、子どもは走り抜けるのであり、これを上りきるとすごく楽しい滑り台があるとおもうから、上るのでしょう。そういう子どもたちの意欲を掻き立てるような、園庭、校庭の改革が必要であります。

あとは、彼女たちが行っているストックホルム郊外の市の校庭のプロジェクト。生徒と協力して案を出し、その後、夏休みの間の若者の仕事として、出された案を現実化していくというもの。面白い案がたくさんあって、興味深く、夏の間の若者の仕事にもなりいいなあと思いました。これをまねて、今年はうちの市でも同様のことをするとか。

この講演会の内容を学校でちょっと話して、なんとかうちの学校の校庭も改善したいなあと思うのです。まずは、ビタミンGを吸収しにでかけるかな。。。今日は雪に雨という大変春らしい天気。昨日は雹もふりました。こうやって、春が近づくのだと思います。みなさん、良い週末を!

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