2011年9月16日金曜日

スウェーデン学校改革ー新たなる案

昨日、政府が2億1600万円の税金を学校改革に投入すると発表しました。期間は2012年。
 スウェーデンの学校改革は引き続き行われており、2015年に教員免許などが本格的に動き出すころに合わせて、お金がどんどん投入されていきます。

 今週の水曜日には、スウェーデン中のあらゆる場所で、教師のお給料や地位を上げろというデモが行われました。これ、切実なんです。おそらく、2015年に教員免許制度が本格始動始まるころには、教員不足で大変なことになるだろうと予測されるスウェーデン。教員の地位は落ちるところまで落ちているので、今ここで立て直さないと、大変なことに。
 この問題を大きく受け止めている組合、なんとかしようと必死です。とりあえず、教員のお給料を10,000KRあげようと努力しています。1年ではなく、もちろんここ10年で。ま、この問題は何度も書いてきたし、根が深いのでこのあたりでやめて、今回政府が出してきた学校改革について書こうと思います。

1.教員免許をもっているけど、実際に教えている教科の免許はもっていない教師のために、そういった教員が不足している教科の免許を取れるように支援していく。

今までがいい加減だったので、多くの学校、とくに上の学年になればなるほど、無免許で教えている先生が多いので、それらの先生の中で、特に教員免許は持っている先生に対する援助をしていく模様。
こういった現役の教師を支援していくのは、基本だと思うのでいいと思う。今がんばっている先生方を有効に活用しない限りは、スウェーデンの教育は、よりいっそう問題をかかるだろう。。。

2.教員がこの職業でキャリアをつめるようにしていく。
これも大切だろうなあ。。。ここスウェーデンでは、キャリアを積むため、お給料をよくするために、何年かでキャリアアップを図っていくことが多いのですけど、これが、教員の場合あまりにも狭い。となると、少し教員をした人材が、全くほかの分野に流れてしまったりして、もったいないため、教員が教員としてキャリアをつめるようにしていくことはよいことだと思う。

 実際の内容としては、
コミューンにお金が出る。これによって、教員のお給料をあげる。
講師の再導入。この講師とは、(lektor)ある教科を研究していて、エキスパートとなる人。
教員の中に、たとえば、まあ、上手な先生に、教科担当の教師や、ほかの先生を指導する教員などをもうける

こんな感じで、教員の中に差をつけて、キャリアの道をつくることによって、教員がキャリアをもて、また、それによって、お給料もあげていくことができるというのは、よいのではないかと思う。

3.幼稚園教諭とその責任者に対する研修を増やす。特に、「特別な配慮を必要とする子ども」と「活動の成果と評価」の内容を重視していく。

幼稚園教諭の不足は、学校教諭の不足以上の問題で、今後どのように補っていくのかまったく先が見えない。(逆に言えば、この分野で働きたい人は、ものすごく可能性がある。。。)幼稚園教諭の重要性を改善して職業の魅力を引き立てていかないと、、、ああ、スウェーデンの子どもたちの未来はあぶないかもねえ。。。

4.職業科の教員に「プラオ」(実習)を設ける。その職業教科での現場実習を教員に設けることで、教員の知識などを新たなものにしていく。

これもいい案ですよね。

2012年から2015年にかけて、行われるスウェーデンの学校改革。多額のお金が投入されます。有効に使われ、なんとか、スウェーデンの学校が変わっていくことをと思っています。

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