今日は、学校に感染リスクについての、スウェーデンの教育界での意見を少し。高校と大学はオンラインもしくは通信に切り替えられましたが、義務教育の学校と学童、幼稚園が閉鎖されていないスウェーデン、学校では感染リスクはないのか、という単純な疑問が、もちろん、保護者間、教員間職員間でされています。3月半ばごろからの感染拡大を受けて、周りと距離を置くように、自宅勤務ができるならするようにと言われているのですが、実際問題として、学校は難しいですよね。。。学校が閉鎖されないかぎり自宅勤務にならないし、子どもや生徒に距離を置くといっても限界があります。イースター前によく話題に上っていたのが、リスクグループの職員への対応と閉鎖されている高校での問題点。高校の問題点は、生徒が登校してこないのに、職員は学校で仕事をしなければならなかったところが多くあり、先生も自宅勤務を望むという声が聞こえていました。これに加えて、通信やオンラインでは職業系の実務授業が難しいことや何らかの支援援助を必要とする生徒への対応が不十分ということで、学校庁が方針を少し変えました。昨日あたりに高校の先生の自宅勤務も認められるようになったような文章を読みました。
基礎学校や幼稚園の職員の中のリスクグループの職員への不安は当初から言われており、不安な職員は病気休暇を自主的に取っており、この場合お給料の80%程度がもらえます。これに関して教員組合が何とかしようと動いていて、リスクグループと学校での感染リスクに関して、公衆衛生庁の国家疫学者の見解は、
リスクグループは、70歳以上、特に85歳から90歳だ。それ以外のリスクグループは、明確なデータがないので判断しにくいと。糖尿病もそれほど高いリスクになっていないし、呼吸器官系の問題が過去になかったかなど、担当医と相談して、個々によって判断するしかない。学校での感染リスクは少ない。子どもは大きな感染影響を受けているという報告はない。
といった感じでした。
私は基本的に学校を閉鎖しないことには肯定的で、特に特別支援学校を閉鎖しないのは賢明であると思っています。ですが、当初より気になっていたのが、やっぱり、上記の職員の中にいるリスクグループの方たちのこと。同僚にも明らかにリスクグループという人もいますし、家族にリスクグループの人がいる人もいますし、退職が近い同僚もいます。当人はあまり危機感を感じていない人も多いようなのですが、スウェーデン、当初無症状感染者に関する情報や知識がない人が多くて、いいのかなあと思っておりました。教員組合には、これに関する問い合わせが多かったようで、組合が積極的に動き、その努力が功を奏して、政府側がリスクグループの人は、お給料を全額もらい休める方針を出し、4月21日に詳細を発表するということになりました。詳しく発表されないとどの程度のリスクが対象になるのかなどはわかりませんが、もともと妊娠後期など、リスクが増えると仕事を休める保険制度があるので、その制度を拡大して適応することになるということでした。
教員組合に載っていた幼稚園教諭の意見が印象的で、社会経済のために自分の健康が犠牲になっていると。興味深いのが、
本当に子どもと接することが危険ではないのなら、なぜ、祖父母が面倒を見てはいけないのか。という質問。確かに。。。
これに対する回答は、高齢者には、いかなる危険も回避したいと。3月の頭は認めていなかった、集団免疫獲得に関して、このごろは明確に押し出しているので、やはりある一定の人々が免疫を獲得することが重要であるのはわかるのですが、やはり、学校や幼稚園、特別支援学校などは、接触を控えることはできても、なしにすることはできないし、子どもは重病にはなる場合が少ないといっても、感染させる可能性はあるさらしいということで、社会を支える重要な職業をしている学校、幼稚園の職員の中で、リスクが高い持病などを持っている職員は、配置換えでもなんでもいいので、保障してもらえるとよいかと思います。核家族がほとんどで、家族にリスクグループがいる人は、かなり少ないとは思うのですが、こちらも、当人にとっては気が気でない問題であるとも思います。
学校での感染リスクを減らすために、様々な取り組みはされており、うちの学校はもともと感染症対策は、病院に準じで行ってきたので、あまり差はないですが、ランチルームの規制なども出され、対策は練られている模様です。この時期のスウェーデンは、日本の学校の3月みたいなもんなので、休日も多いし、恐らくこのまま閉鎖されずに夏休み突入となる気がします。
また、学校関係のこと、書こうと思います。皆様もお体に気を付けてお過ごしください。
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