スウェーデンのコロナウィルス対策が、世界でもユニークなので、なんと世界中でスウェーデンが、1週間で6000記事にもなったとかならないとか。。。北のヨーロッパの果ての国が、こんなに注目されることって、恐らくめったにないので、それだけでもこの政策は何かしら意味があったのかと思わされます。日本でもスウェーデンのコロナウィルス対策が話題になっているようで、母が教えてくれます。
ということで、教育と関係ないけれど、私が思う、スウェーデンだからこそ、この対策が成り立ったという10ポイントを、ここにまとめておこうと思います。誰にも聞かれてないけど。。。ちなみに、成功しているかという面では、今のところ判断をしかねます。が、おそらく、どんな結果になろうとも、何らかの形で、例えば、「国民の健康」という総合的判断とかで、この対策は成功であるという見方がされるという気はしています。
ポイント1:病気で仕事を休むことに慣れている人々と社会
少しでも風邪の症状(咳、喉の痛み、熱、鼻水)があったら、仕事や学校を休み、自宅で待機するというのが、スウェーデン対策の中心核なのですが、政府がすぐに病気休暇の際の初日の自己負担日をなくしたし、普段から病気休暇でお給料の約80%くらいを保障されているスウェーデンでは、病気で仕事休むことに抵抗が少ないのです。スウェーデン人、休む方も、休まれる方も、変に「慣れている」ので、確かに今回は大量に休んで大変なのは確かですが、それでも、慣れはあるかなと。ただ、初日の自己負担は全額保障ではなく、その額が少ないと波紋を呼んでいます。。。
ポイント2:子どもが休むことにも慣れている人々と社会
幼稚園や学校も少しの風邪の症状でも休むことになっているのですが、こちらも、もともと看護休暇が普及しており、社会の理解もありますし、約80%くらいがもらえるので、抵抗が少ない。こちらも、この制度や習慣がない国で、突然導入することは難しいでしょう。ちなみに、幼稚園や学校に来ても、風邪の症状が少しでも見られれば、親に迎えに来てもらい、帰宅となります。どのくらいで風邪とみるかという、このあたりの判断は難しく、幼稚園や学校がお迎え要請を頻繁に出すことになり、問題にはなりましたが。。。
ポイント3:もともと人口が少ない。
もともと人口少ないんですよね。ニューヨークとかロンドンとかと比べたら、少ない少ない。。。人が密集するというイメージがあるのは、3都市くらいかも、ストックホルム、ヨーテボリ、マルメ。どこも、中心地から30分も出れば、森が広がる田舎が見られるような感じだし。。。自宅勤務できるところを自宅勤務にすれば、人の流れはかなり抑えられるという感はある。。。
ポイント4:広い国土
東京の人口より少ない人々が、日本の国土よりも広い大地に分散して住んでいる国、スウェーデン。私が住んでいるとこも、ストックホルム中心部まで1時間以内ですが、周りは牛がいる田舎で、出歩いてもソーシャルディスタンス取ることに、何ら問題は感じません。スーパーと職場のほうが問題かも。。。
ポイント5:核家族が基本
核家族が基本であり、複数世代も住んでいるのは、移民の背景を持つ人が多いです。そのため、残念ながら、移民の多い地域では、亡くなった方が多いのも事実で、最近は、そういった家族のための避難アパートが提供されるようになりました。核家族であれば、高齢者と同居していないので、コロナウィルスの初期症状であるかもしれない風邪症状で家で休養するようにというのも問題が少ない。
ポイント6:独り身が40%
国の統計では、スウェーデン全土の世帯のうち、約40%が独り身であり、基本的に、ソーシャルディスタンスが保たれている? 別居婚もありだし、実際にはわかりませんが、初期症状で自宅で休養しても、感染しないであろう世帯が40%というのは大きいかも。この中には、高齢者の元気な一人暮らしも入っていると思われます。
ポイント7:基本はきれい好きかも
日本と同様に玄関で靴を脱ぐ習慣があり、北欧といえば、デザインも有名だし、家の中も整っているとこも多そうなので、基本的にきれい好きな国民なのかもしれない。といっても、これが手洗いをきちんとするという意味でのきれい好きかどうかは定かではないのですが、個人差は多そうだけど、政府が早期にかなり大きなキャンペーンをしたことで、手洗いの重要さは伝わったような気はします。。。
ポイント8:もともと迷走気味な医療制度
もともとスウェーデンの医療は問題山積みで、迷走気味で、私も移住当時は慣れるに時間がかかりました。ちょっとしたことで医者にかからない、風邪などは休養して自力で治す、病名は事前に自分でつけてから医者に行くという😅習慣がすでにあるスウェーデン人たちは、この対策でもあまり問題を感じないよう。といっても、さすがに未知のウィスルなので、政府が専用の電話回線を開設したし、24時間常に電話できる医療相談の電話番号もあるし、オンラインの医者も普及しているので、人々の不安はその辺りで対処されているかもしれないが、これもやっぱり、国によっては無理かも。。。
ポイント9:異なる死生観
無宗教の人が多く、日曜日には教会ではなくIKEAに行く国という冗談があるくらいのスウェーデン、コロナウィルスが問題となり始めた3月中旬に、早々と医療を受ける優先順位の倫理規定を発表し(もともとあったらしいが)、増える死体の安置上にはアイススケートリンクをと、着々と対策を立てていく姿には、死生観の大きな違いを感じました。無理に延命治療をするという考えはあまりなく、呼吸器をつけても耐えられないと予想されるしとか、コロナに罹らなくても亡くなったかもしれないとか、コロナと共に亡くなったとか聞くと、うんうんとうなずくだけの私がいます。。。
ポイント10:やっぱり、基本、コレクティブな国
社会民主主義の国で、社会主義の色も見え隠れするスウェーデン、限りある医療資源・財源をいかに有効に使うか、個人の権利を強く尊重する反面、コレクティブな考えも根強く、今回のコロナウィルス対策でもを至るところで感じます。この個人主義の強さとコレクティブな考えの基盤が時折ジレンマとなっている様子が、この国らしいなあと思ってみたりしております。
ということで、10ポイントまとめてみました。数学者によれば、最終的に、8000人から20000人の死者が出るとも言われており、どうなるのだろうかと不安が隠せません。自分にできることをしながら、終息の日を願うばかりです。
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