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ビタミンGのすすめ

今週の木曜日に2時間半の講演会にいってきました。内容は、 幼稚園や学校の園庭、校庭の教育的可能性 でした。主催者と講演のあった場所は、 Naturskolan(自然学校) と呼ばれるところ。スウェーデン全国に数箇所あり、日本からも見学者が訪れているところです。 この講演会の導入で、話されたのが、この ビタミンG  でした。知っている方、いますか?アメリカの研究者が話したそうですが、Gってなんだろうと思いますよね。Gは Green だそうです。森や自然、緑のあるところから、吸収するビタミンだそうです。もちろん、そんなビタミンがあるわけではなく、その効果に関する言葉ですよね。このビタミンGが与える影響が人にとって良いことは誰でも想像がつくように思います。 そんな導入からはじまったこの講演会。その昔、スウェーデンでは、学校の校庭には、決まりがあり、一人あたり22平方メートルだったとか。そのため、学校が建てられれば、自然に校庭の大きさも決まり、その校庭は、遊ぶところから森などの木々が植わっているところ、食物を植えて育てるところまでいろいろあったそうです。が、その後、この法律はなくなり、現在はものすごい緩やかで解釈しだいで何とでもなるような書き方になっています。そのため、ストックホルムなどの大都市では、幼稚園や学校など、校庭のないところ、せまいところなどたくさんあります。 先ほどの法律があったのが、70年代で、その後、校庭や園庭に対する考え方が低下し、ここ最近90年代後半から、その重要性、教育的効果が見直されるようになったそうです。 講演者の方たちは、同じ大学を出てこういった庭などの建築に関わっている建築者で、この片方の方がおこなった卒業論文を元に構成された話でした。 うちの学校の校庭は、広いし、森にも面していて、基本的な可能性は高いのですが、まったく手入れがされておらず、あんまりすることがない、つまらない校庭です。何とかしようという気持ちはあっても、教室を少し変えるのとはちがい、校庭は、大きな改革が必要となるため、何度話しにあがっても、消えてなんともなりません。特に車椅子でいける範囲には限りがあり、できることも限りがあります。こういった面に関していろいろと勉強していく必要があると感じたのです。 ...

教員免許制度の凍結

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先週のいつだったかに、 教員免許制度の無期限凍結 が発表されました。スウェーデンでは、このブログで何回か紹介したとおり、教員免許制度が導入され、これに関する改革が行われていました。現場の声は、 ああ、やっぱりね。 というものでした。いつ出てもおかしくない話だったので、驚きも少なく、批判もそこそこという感じです。これが出る数日前に、 特別支援学校の教員に対する教員免許制度を2018年まで延ばす という話がでたので、こっちも ああ、やっぱりね。 という反応。これは、私も同感で、組合の調査や他の話をまとめても、特別支援学校の教員免許制度が施行されてしまうと、現在の教員のうち実に80%が職を退くことになり、そうなると、スウェーデンの特別支援学校は回らなくなります。特別支援学校で働く教員の資格も実に不明瞭で、今回の改革で決まったけど、それも、今までの方針とは異なるために、またまた、教員不足や不透明化を深めただけでした。 また、うちの学校もだけど、ここ10年のうちに退職する教員が多いこと。高齢化が進んでいるんです。なので、資格を取り直すというのもねえ。  もともと計上された予算が少なかった上に、教員免許の申請開始から、発行、制度の開始までの時間設定がいかにも短い。申請された教員免許に対して、現在出されたのは、2000件のみ。文部科学省にあたるSkolverketも自分の省庁で処理できないために、アウトソーイングで他の会社に依頼したために、批判が殺到。まったく関係ない教科の教員免許が出たという話もあり、いつこうなってもおかしくない状況でした。  私の場合、ここ数年のスウェーデンの教員制度の不透明さから、大学にいくのをためらっており、現在、準備中ですが、来年の秋には大学に戻ろうと計画しています。一応、特別支援学校で働くための資格も指針がでており、現職教員は、大学のコースも優遇制度が研修第2計画で出ているので、待ったかいがあったかなと思っています。あとは、申請してある、教員免許がでることを待つばかりだけど、こっちは、凍結保存だから、どうなることか。。。 とりあえず、いろいろあって、英語力をもう1回上げなければと、英語のコースに通い始めました。地道に努力していくのみです。