スウェーデンの学校の始業式は?

  7週間ちょっとあった夏の休暇も終わり、8月12日より新年度が始まりました。始業式は、今週の火曜日8月19日で、最初の1週間が無事に終わりました。今日は、スウェーデンの学校の新年度始まりと始業式について、ご紹介したいと思います。


1.スウェーデンの学校の新年度のスタートは?

 日本の皆さんがお盆休みに入るころに、スウェーデンの学校の先生は、7週間半ほどの休暇を終えて、職場に戻ってきます。その昔は、郵便で最初の1週間の予定が送られてきましたが、今はメールで送られてきます。なので、大体1週間くらい前になると、先生方はメールをチェックして、最初の1週間の予定を知ります。どの学校もこういった研修日の労働時間は決まっており、私の勤務校は、8時半から16時半までの7時間。なぜかこういう日の休み時間は1時間と決まっています。生徒のアシスタントや学校ソーシャルワーカー、校長などの管理職は、教員とは勤務体制が違うので、教員として働いていると、みんな同じ日に職場に戻ってきます。管理職は代替1週間前くらいには働き始めており、新年度の準備をします。初日は、とにかく話して話してハグをします。2か月弱あっていないので、久しぶりに会う同僚たちとは話がはずみます。

2.夏休みの宿題がないスウェーデン

 8月が年度初めのスウェーデンでは、夏の長い休みに宿題がありません。8月に新しい学年になり、新しい学校や先生、クラスになるので、宿題などを出すことがないのです。生徒たちは、10週間ほどの夏休みがあり、学校に戻ってきます。日本の夏休みは、年度途中にあるので、スウェーデンよりも宿題が出る傾向にあると思います。

3.先生が歌を歌って生徒を迎える始業式

 始業式もちゃんとあります。日本のような感じではないですが、スウェーデンらしい始業式が行われます。私の勤務する学校は、6歳児のクラスから9年生(日本の中学3年生)までの生徒が通う学校なので、6歳児から6年生までの始業式と、7年生から9年生の始業式に分けて行われます。最初の始業式は朝8時半から、中学生のは10時15分から、校庭で行われました。6歳児から6年生の始業式では、多くの保護者が子どもを送りながら見に来ていて、校庭は多くの人でにぎわいます。各クラスの担任の先生がクラスの看板を持って立って、生徒たちは登校するとそこに行きます。時間になると、副校長先生の司会で最初の言葉があり、校長先生の話があり、みんなで歌を歌って、最後に先生が歌を歌いました。大体15分くらいの式です。中学生の方も似た感じなのですが、先生たちの歌が長かったのと、最後に、クラスごとに「レッドカーペット」の上を歩いて学校に入っていきます。その時のにぎやかな感じは、毎年いいなあと思います。こちらも15分ほどの式で、長くはないですが、シンプルで、でも学校が始まったなあと思える素晴らしい会です。

4.ランチが出る始業式

 ストックホルム市の公立の学校は、始業式の最初の日からランチが出ます。低学年は学童があり、学校に普段通りいるので、ランチを通常通り食べますが、学童などがない生徒たちも、必ずランチを提供され、希望をすれば食べて帰れます。

5.価値教育の日

 私の勤務校では、始業式の翌日と翌々日は、価値教育の日とされており、クラスでクラス担任とともに、学校生活において大切とされることを学ぶ日になっています。学校の決まりについて学んだり、友達と交流したりしながら、新しい学年での生活に慣れていくようにします。多くのクラスが遠足などをしたりもします。

6.私の新年度

 最後に私の新年度を少し紹介すると、今年は初めてクラス担任ではない新年度でした。特別教育士としてクラスを順番に回りながら、新しく入った生徒たちの親さんに挨拶をしたり、気になる生徒たちを見に行ったりしました。教室の中にいると見えなかった、他の先生たちの素晴らしい新年度の準備を見ることができて大変勉強になった新年度でした。


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