2020年5月1日金曜日

コロナウィルスで亡くなったスウェーデンの教師

 スウェーデンの義務教育の学校と幼稚園は、コロナウィルスによる休校や閉鎖処置をとっていません。そんな中、スウェーデン北部の町で教師がコロナウィルスによって亡くなりました。医療関係者や公共交通機関の運転手が亡くなるという話は、他の国でも聞きますが、多くの国で学校は閉鎖しているので、教師が亡くなるという話はあまり聞きません。今回のニュースは、教師が亡くなったという悲しみに加え、学校での感染の事実が報道されたことに驚きました。といっても、報道のされ方は、予想以上に控えめでしたが。。。

 亡くなったのは、スウェーデン北部のフェレフティオ(Skellefteå)という街の基礎学校(0年から9年)で教師をしていた60歳くらいの方。コロナウィルスに罹っていると診断されたのちに亡くなったそうです。先生がコロナウィルスで亡くなったというのは、この方だけではないのですが、この学校の76人の職員のうち、18人の陽性反応が出たということで、亡くなった職員がいることと陽性反応の出た職員の多さから、報道発表がされました。この学校、4月21日から欠席の職員が多いということで、既に休校閉鎖されていたようで、今も閉鎖されているようです。

 教員が一人亡くなり、陽性反応の出た教員が18人というと、集団感染がおこったということがわかりこの報道になったのでしょう。ストックホルムの学校でも学校の先生が亡くなったのですが、亡くなったのがその先生だけだったので、報道もあまりされず、学校も閉鎖されず、学校の消毒もされなかったということでした。今回の上記の学校は、とても例外的だといわれていますが、生徒は未だにテストされていないとあります。500人くらいの生徒が通っているようなので、症状も出ていない子どもたちをテストしないのでしょうかね。

 学校を閉鎖しないスウェーデン、賛否両論ありますが、こうして亡くなった先生が出たことは、衝撃といえば、やはり衝撃です。感染リスクを心配する教員は多くいますし、他国が学校を再開した時のような明確な対策はあまりとられておらず、教室の中の子どもと子どもとの距離をしっかり開けるということは難しいという声も聞きます。今回亡くなった先生に持病があったのかなどは、個人情報で報道されることはありませんし、珍しいケースとして取り扱われて終わっていくようですが、もう少し、教員を守る対策が取られてもよいのではないかとも思います。地域差はあると思うので、しっかり対策しているところもあるかもしれませんが。といっても、ずっと学校を閉鎖していくわけにもいかないので、遅かれ早かれ、このような事態がどこかで起きても不思議ではないのかもしれないと、複雑な思いを抱く5月1日でした。

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