2011年12月2日金曜日

スウェーデンから、Specialpedagogが消える?!

ものすごく久しぶりの更新です。この間、足を運んでくださった方、ありがとう。。体調をくずしており、なかなかパソコンに向かえずにいました。書きたいなあと思っていたことを少しずつあげていこうと思いますので、今後ともよろしくお願いします。

 さて、まずはこちら!
スウェーデンから、Specialpedagogが消える?!
です。これを理解するためには、スウェーデンの特殊教育のシステムを知る必要があります。ので、そちらからまず紹介したいと思います。
日本では、特別支援学校の教員になるための学科やコースなどがあり、そこを出ると教員になれます。このあたりは、日本の方は詳しいと思うのでこのくらいで。。。

こちらスウェーデンでは、特殊教育にかかわるためには、まず、教員にならないといけません。幼稚園教諭でもいいし、小学校でもいいし、学童保育の教員でもいいので、とにかく教育課程を終えていることが条件になります。その後、その分野で3年以上の職務経験をつみ、やっと特殊教育関連の資格をとる大学のコースに入れます。
現在のスウェーデンでは、その特殊教育関係の資格が2種類あります。
Specialpedagog
Speciallärare
です。
Specialpedagogは日本語で訳すならば、特殊教育専門家とでもなるのでしょうか。大学で専攻する場合には、障害全般を網羅し、現在の内容をみてみると多くの時間を話し合いの仕方やグループのまとめ方などといった、こちらで呼ばれる「Handledning」に多くの時間が割かれているようです。
Speciallärareのほうは、日本でいうような特別支援学校の先生に近く、現在では、数学専門かスウェーデン語専門の先生に分かれています。

どちらのコースも全日制の場合で1年半かけて資格をとります。

しかし、この二つの資格、分かりにくいんですよね。何がどうちがうのか。学校などが応募している場合はたいていどちらの資格でもいいとなっているし、実際に現場にも両方の資格が存在しています。そこで、出てきたのが、この分かりにくい2つの資格を統一しようという動き。今のところは、調査中でどうなるかわからないのですけど、来年の2月ごろには結果が出るようです。

方針としては、Speciallärareを残し、そこにいくつかの専攻を設けるようです。そうなると、Specialpedagogという仕事はなくなるんでしょうね。私もずっと前からどちらかの資格をとろうかと悩んでいたので、こうなると待っていて正解だったかもと思っています。まあ、タイミングが合わなかっただけといえばそうなんですけど。あとは、いきたいコースがなかったのと。。。

で、ちょっと裏話。スウェーデンの私が働いているような特別支援学校で働くための条件が、2015年から、幼稚園教諭をもとにしたSpeciallärareで、発達障害を専攻としていることになっています。でも、この先生になるためのコース、ここ数年存在していないんです。数年っていっても、同僚が言っていた話じゃあ、10年は存在していないとか。そんな資格を持った人がいる世代は、もう退職するような年代の方たちばかり。それで、現場では無理だろうという声が上がっています。これらの声に絡んで上記のような流れになったのではないかなあと思うのです。まあ、想像だけど、ぐちゃぐちゃで分かりにくい上に、その中で片方だけの資格をよしとしてしまえば、文句は出るわけで、今のところ、Specialpedagogでも、働けるだろうとはいわれているので、たいした問題ではないと思っていたけど、政府は、いろいろ考えている模様。。。こういう時期は、あまり決断を早まらず、情勢を伺うに尽きると思った私です。


最後に、付け足せば、この話が通って統一されても、また、何年かたったら、戻ってくるような気がするんですよね。Specialpedagog,,,歴史は繰り返される?!

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