2011年8月20日土曜日

スウェーデンにもあるいじめ

1週間が終わり、土曜日の朝です。2ヶ月働かないということは、こういうことなんだと実感した、週末。足が痛い。。。体が痛い。。。だらだらすごす休みと違い、いくらスウェーデンの仕事はじめといっても、研修会に会議、会議で、じっと座って話し合いが続き、体はやっぱり、慣れていないようです。

 今週の初めの会議で、校長副校長の話の内容で印象的だったのが、こちら。

「うちの市の違う地域で争われていたいじめの件は、結局損害賠償を払うことになった。理由は、きちんと、記録されていないため。記録の内容も、その生徒がもっとしっかりするべきだなと、生徒にむけたものであり、学校側がどうするかが記載されていない。」

という内容。これは、いじめがなかったとかそういうことではなく、スウェーデンでは、きちんと学校がいじめに対して対応していたということが立証されると、損害賠償はでないことになっているので、裁判などになった場合に、その記録文書によって変わってくるのです。これは、それに関する校長の言葉であり、この部分に関して集中した言葉だと了承ください。
予断ですが、私の働いているような特別支援学校ではいじめというのの存在形式がほかの学校とは違うので、ふーんときいていることが多いのですが、小学校もくっついているので、そちらでは、よくある話であり、とても重要な部分です。


学校法が変わり、施行されてから初めての年度になることもあり、それでかなあと思っていたのですが、どうもそれだけではないようだと気がつきました。なぜならば、今週の新聞など、ものすごくいじめに関する内容が多い。

 ざっと読んだ中で印象的だったのが、いじめにあった11歳の女の子の話。
いじめられているにもかかわらず、学校側はそれを彼女が自閉症かも知れないからという理由をくっつけ、診断検査まで行ったが、結局彼女は自閉症ではなかった。というもの。

ひどい話。いじめられた子どもは、まわりの大人からも支援や援助ではなく2次的ないじめを受けているこの現状。


 スウェーデンでは、いじめや差別に対する対応計画書みたいなものがあり、いじめが発覚した時点から、この計画書にそって、私たち教員は動きます。それらの文書や個人の記録を書く際に気をつけることは、

いじめられている子どもをどうこうする、変えるのではなく、私たちが学校で何をできるか何をしていくかについて書く

というもので、それにそって、ひとつひとつ対応していくことが重要だということでした。詳しく書くならば、いじめられている子の性格が悪いからだとか、自閉的な傾向があるだとか、そういったことでは解決にならず、教師は教室で子供たちにこういう援助をしたとか、学校ではこうした、など、私たちが何をしていくか、したかが重要であると。

こうした文書がしっかりと残っている場合、また、学校側が手立てをうっていた場合は、裁判になっても損害賠償をとわれることはありません。私たち働いているほうからいうと、こういった記録文書は自分たちの身を守るための文書にもなるため、しっかりと書いておく必要があります。
また、このいじめなどに対する計画書って、ものすごく時間をかけて作っており、全職員がしっていないといけないので、これを活用していけば、いじめを少しずつなくしていくようなきっかけにはなりえると思います。
新聞などでは、こうした対応の対処期間を定めるべきだという声もあります。いじめに関して、まだまだ、いろいろあるので、少しずつ紹介していきたいと思います。

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