スウェーデンのSpecialpedagogが考える教室づくり 新年度、急遽クラスの準備をすることに!

 新年度が始まって、2週間目でした。スウェーデンの学校の先生たちが、1年で最も忙しいと感じている1週間といっても過言ではありません。前回の記事では、Specialpedagogとして新年度最初の1週間について書きました。そして、2週目、

「時間割もできたし、少しは、落ち着いて仕事ができるかな」と思っていたのですが、そうは問屋が卸さない、を実体験した月曜日でした。学校という場所は、予定通りにはいかないもので、これこそが、学校のリアルであり、人とかかわる仕事の醍醐味であるとも思います。

月曜日、突然の知らせ


 週の始まり、月曜日は、教育的判断も書きあがったし、さあ本格的に準備をと思っていたのですが、クラス担任を持っている先生の一人が、事情により、勤務開始が1週間遅れるという知らせを受けました。その事情は、ご本人も予期せぬ事情で、こればかりは仕方がありません。

 でも、学校は待ってくれないし、来週には生徒たちも登校してきます。この先生のクラスは、教室移動があったので、新しい教室は、おびただしい数のダンボールで埋まっており、これをどうにかして、教室を作る必要があります。

 こういった時に、担任教師の代理をするのは、多くの場合、私のようなSpecialpedagogなど、普段担任を持っていない先生になることが多いです。昨年も長期の病気休暇の先生の代理をしました。ということで、急遽、今週中に教室を整えるという、かなり大きな仕事が加わったのです。

教室を「形にする」


 教室の準備は大変重要です。「構造化」とか「教室環境の整備」といったような言葉を聞かれたことがある方もいらっしゃると思います。文章にするととても簡単な感じもします。机を並べて、教材を並べて、必要なものそろえて。。。と

 でも、実際には、もっと複雑です。そして、かなりの専門な知識と経験が必要になります。基礎学校であれば、25人前後の子どもたちが1日過ごす教室ですし、Anpassad grundskola(支援学校)では、今回の教室のように9名の子どもたちが、一人一人異なるニーズを持ちながら同じ空間で過ごします。

 子どもたちの学び方、コミュニケーションの方法、必要な支援は、それぞれ違います。

 そのため、集団で学ぶことも、1対1で学ぶことも可能にする環境を考えていく必要があります。
  • 教室のどの部分にどの機能を持たせるのか
  • どこに何を置くのか
  • 動線はどうするか
  • 視覚支援はどうするか
  • AKKを使う子どもたちにとってわかりやすい環境か
  • 視覚、聴覚の刺激はどうか
  • 誤飲などの事故が起きる危険性はないか
など、そして、何より重要なのが

子どもたちが安心して過ごせる環境になっているか

ということです。「教室を作る」ということは、単に机を並べるということではありません。そこにいる子どもたちが、

「ここで何をすればいいのかわかる」
「安心して過ごせる」
「自分らしく学ぶことができる」

そんな環境を作っていくことです。もう一つ加えるならば、そこでともに過ごす、職員が動きやすい環境、動きやすい環境であることも重要であると私は思っています。

Specialpedagogとして、先生方にコンサルテーションするときに、教室環境は大きなテーマの一つです。

子どもたちが1日の多くを過ごす場所だからこそ、環境そのものが子どもたちの学びや安心感に大きく影響します。

今回の「教室づくり」の難しさ

 今回、特に大変だったのは、まず、時間がなかったことです。通常の仕事と並行しながら、時間割も変更点が出たりと、時間に余裕がなく、大変でした。そして、

自分の教室ではなかったことです。

自分が担任として使う教室であれば、判断もしやすいのですが、今回は別の先生が担任として使う教室です。その先生がどのように仕事をするか、どんなことを大切にするか、そしてそのクラスの子どもたちにとって何が必要なのか。

そんなことを考えながら、「今できる最善の環境」を作り、これを土台として、更に良い教育環境を作っていってほしいと願いながら、教室を作っていきました。そして、

生徒が教室に合わせるのではなく、

生徒の発達と成長、ニーズに応じて教室を変化させていく

ことが重要です。実際に子どもたちが過ごしてみて初めて分かることも多くあります。

このクラスのアシスタントたちに、そんな変更するとよいかもしれないこと、変えていくことが重要であることなどを話しながら、最後の仕上げをした金曜日でした。

教室は、新年度に仕上がって、完成ではなく、子どもたちと先生とアシスタントがそこで、毎日の学びと生活をしながら、一緒に創られていくものであると思います。子どもたちが持っている可能性を最大限まで成長させていけるような、更なる学びを願い、今回の教室づくりをしました。


 ちなみに、このクラスは、大きな全体で使う教室と、その隣の小さめの教室、そして活動の部屋があって、3教室を作りました。大変だったけど、とても楽しく学びの多い教室づくりでした。先生は無事に月曜日に来れそうなので、引継ぎをしっかりしたいと思います。

 なぜ、私がスウェーデンでSpecialpedagogをしているか気になった方は、ぜひ、こちらもお読みください。

 教室の様子などは、インスタグラムで紹介できればと思っておりますので、是非、インスタグラムにもお立ち寄りください。

スウェーデンの学校あるある?!かなと思うのですが、休み明けは、時計止まっている率高しです。









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