外国につながる子どもの理解と支援「U-LDCシートハンドブック:外国につながる子どもの理解と支援」が出版されました!
日本で暮らす外国につながる子どもたちが、年々増えており、子どもたちの背景も多様化しています。家庭で使う言語、育ってきた環境、受けてきた教育、文化的な背景、それぞれの子どもが持つ経験や個性は、一人一人異なります。
そうした子どもたちを、どのように理解し、支えていけばよいのか、悩まれている人も多いのではと思います。
この度、私が理事を務めるNPO法人HATI JAPAN 多文化多言語の子ども発達支援が研究をし編集し、「U-LDCシートハンドブック:外国につながる子どもの理解と支援」を出版しました。
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| U-LDCシートハンドブック 外国につながる子どもの理解と支援 |
外国につながる子どもたちの教育や発達支援に携わる方々に、是非手に取っていただきたい1冊です。
「日本語の問題」だけで、子どもを理解していないだろうか?
外国の背景を持つ子どもたちと接するときに、つい、日本語の習得状況に注目しがちです。スウェーデンでも同じことがあります。
「日本語がまだ十分に話せない」
「授業についていくのが難しい」
「コミュニケーションがうまく取れない」
などなど、こうした状況に直面した時に、それを言語の問題としてとらえがちです。しかし、子どもの姿や行動を理解するためには、更に広く深い視点が必要です。
言語の発達と子どもの発達は、切り離して考えられるものではありません。よく聞かれるのが、
「ことばの問題なのか、発達の問題なのか」
という声です。結論は、二者択一で考え議論するのではなく、子どもの全体像を多角的にとらえることが重要であるということなのです。
U-LDCシートとは?
U-LDCシートは、「Sheet for Understanding Linguistically Diverse Children」の略です。
このシートの大きな特徴は、従来の滞日歴や日本語習得状況の記録を中心とするシートとは異なり、子どもを取り巻く様々な環境や背景を含めて、その「子どもの全体像を捉える」という点にあります。
本人・保護者・学校・地域など、子どもに関わる人たちが情報を共有して、連携して、多角的に理解し、包括的(インクルーシブ)な支援を実現するために開発された情報収集シートです。
子どもの一面、例えば「日本語」だけを判断するのではなく、多様な背景と大きな可能性を持つ一人の人間として敬意を払い、理解をする、そのための実践的なツールです。
「U-LDCシートハンドブック」で学べること
今回出版された「U-LDCシートハンドブック:外国につながる子どもの理解と支援は、その理念を理解し、実際の支援現場で活用するために作られた実践的なガイドブックです。
本書には、U-LDCシートの理念と概要、使用方法や記入例などが学べます。また、コラムも複数入っており、単にシートの使い方を説明するだけではなく、多文化多言語のこどもたちを理解をするための視点も取り上げています。
この本の編集にあたっては、記憶が正しければ、最初に話をし始めたのは、コロナの頃だったように思います。最初の頃は、私もオンラインの講演などで、スウェーデンの状況を紹介したり、スウェーデンの学校庁が出している同じようなシートの紹介をしました。その後話し合いを重ねられ、実際に日本で日本語教育に当たっている方々が中心となり、出来上がりました。
教育・発達支援に携わる皆様へ
本書は特に次のような方に手に取ってほしい本です。
- 外国につながる子どもを担当している学校の先生
- 日本語の指導に携わっている方
- 日本語教室や地域の学習支援に関わる方
- スクールカウンセラーなど
- 子どもの発達支援に携わる専門職の方
- 自治体や教育委員会などで多文化多言語、教育支援を担当している方
- 外国につながる子どもの保護者
- 外国につながる子どもの支援をしている方、関心のある方
日々の現場で「この子にはどのような支援や指導をしたらいいか」と悩まれたときには、子どもの背景を理解するための視点を広げ、次の一歩、子どもに寄り添った支援を考える手掛かりに、是非本書を活用していただければと思います。
多様な子どもたちが、自分らしく育つことができる社会を目指して
私が理事を務めるNPO法人HATI JAPAN多文化多言語の子ども発達支援は、多文化・多言語の環境で育つ子どもたちへの理解と支援に取り組んでいます。
どんな子どもも、かけがえのない存在であり、唯一無二の存在です。子どもたちの背景が多様であることは、特別なことではありません。
一人一人の異なる言語や文化、経験、それぞれの力などに理解をし、子どもたちが安心して学び、成長できる環境を作っていくこと、それは、学校だけでなく、家庭、地域、社会全体で考えていくべき課題であると強く感じます。
本書が多くの人に読んでいただき、子どもたちの健やかな成長に少しでも力となればと思っております。ぜひ、シェアなどもよろしくお願いします。
書籍のご案内
『U-LDCシートハンドブック:外国につながる子どもの理解と支援』
著:U-LDCシート開発プロジェクトチーム
編集:NPO法人HATI JAPAN多文化多言語の子ども発達支援
形式:ペーパーバック
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