2018年7月8日日曜日

学校教育におけるレイシズムの難しさ

  Rasismはスウェーデン語では、「ラシスム」と発音され、英語や日本語では「レイシズム」ですよね。現代のスウェーデンでは、レイシズムの明確な定義をするのは難しく、単に人種差別を正当化する考え方というものではなく、その定義は複雑化していると思います。今日はこのレイシズムに関する本から少し、思うところを。

Örebro universitetの Emma Arneback & Jan Jämte によって出版された「Att motverka rasism i förskolan och skolan(就学前学校と学校でできるレイシズム対策)」
写真:www.nok.se

本は読んでいないのですが、著者のインタビューが組合の雑誌に載っていました。そこには、

教員が無意識に社会的排除をしていることがある

と。よくあることですが、学校で外国出身の子どもがいると、生徒にその国の紹介をするような時間を持ったり、授業をしたりすることがあります。この背景には、その子どもの持っている異文化性の理解を図るという意図があると思います。が、著者曰く、こうした活動により、生徒は「自分はみんなとは違う」という自己像を強くし、構築していくため、つまるところ、社会的排除を強めている行為なのだと。


 これ、学校教育にありがちかと思いました。こういう正しいことをしている感じなのに、実はみたいなこと、自分の経験からもあるなあと。機会があれば、ぜひ読んでみたい本です。



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