2018年7月19日木曜日

熱中症で亡くなった小学1年生

 日本で、校外学習の後に小学1年生の男の子が熱中症で亡くなりました。妹からラインで教えてもらって、驚き、また、大変心が痛みました。なぜ、こんなことになったのだろうかと思い、甥っ子姪っ子の姿と重なり、朝送り出した子どもが元気な姿で帰ってこないことは、どれほど、ご家族を悲しませただろうかと思うと、言葉になりません。教員として、自分だったらどうしただろうかといろいろと考えます。ネットで読めるニュースの情報だけなので、偏りはあるかもしれませんが、少し書こうと思います。

学年での校外学習だった

 私は子どもがいないこともあり、どうしても教師目線でみてしまうのですが、1年生4学級112年での校外学習とあり、ぱっと思ったのが、やめるという決断しにくかっただろうなあと。自分のクラスだけであれば、変更もしやすいのだけど、学年でとなると、違った難しさがあるような気がしました。計画の段階で、猛暑に対する対策とかが相談されていればよかったかもしれないのですが、そうじゃなければ、私がそこにいて、やめようといたたか、難しところがあります。

 思い出した出来事があって、うちの学校では、5月の頭に体育祭みたいなことを近くの運動場を借りてするのですが、なんと、その日に大雪になったんです。5月に! で、行事どうしようかってなったとき、私ともう一人の先生が朝早くいつも来ているので二人で決めてしまって、中止にして、代わりの行事を構内ですることに変更しました。この決断に校長や教頭は一切かかわっておらず、こういうなんというか、組織や対応の柔らかさって、日本の学校にはなかったように思い出します。うちの子どもたちは、車いすに座っていることもあって、寒さに弱いうえに、車いすは雪だと動かしにくいということもあり、判断しやすかったのは事実ですが。。。

何度もシグナルは送られていたのに

 男の子は何度も「疲れた」と訴え、集団からも遅れ気味であったとありました。おそらく、何度も危険信号は発せられており、シグナルは送られていたのに、見落とされていたのか、それとも、個に会った対応ができない集団であったのだろうと思いました。その子だけ、途中で学校に引き返してもよかっただろうにとおもいました。私の生徒は、障害もいろいろ、性格もありますし、困難さも違います。何かをしても、全員が参加できないこともありますし、生徒によっては、参加しないことに意味があることもいます。最初の5分参加すれば、100点満点の子もいれば、1時間全部できる子もいます。そういう違いに慣れすぎているためか、112人同じことを絶対にしなくてはいけないということはなく、男の子は、疲れたとうったえ、集団から遅れ始めたら、違う形での参加、もしくは中断をしてもよかったのではないかと思います。もちろん、それには、教員が複数いるなどのマンパワーもいりますし、ほかの教員との連携や意思疎通も必要になります。そういう連携が普段からあれば、対応も早いですが、そうでない場合は難しいというのもわかります。

 私は今回のことが事件なのか、事故なのかと考えるのですが、なんとか防いでほしかったという思いが強くあり、答えが出ません。スウェーデンにいれば、スウェーデンの足りないところや日本のいいところもたくさん見えますが、今回の事件は教育にかかわるものとして、防いでほしかったと思わずにはいられません。

 

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