2016年6月22日水曜日

スウェーデンの文化を考えさせられた出来事

 学期末の忙しい時に起こった出来事について、すごく考えさせられたので、ここで書き記しておこうと思う。いろんな考え方があるので、私の考え方が間違っているとも相手の考えが間違っているとも思わないけれど、イラっときたのは確かであり、おそらく、これは文化の違いよるものであろうと思う。

 話の始まりは、とある金曜日。高等部の生徒が揃って近くの島に遠足に行くことになっていました。しかし、天候がイマイチなので、ピザ屋さんで外食をするということになりました。生徒に関わった全ての職員が同行できることが望ましいということで、職員の配置換えをし、8名の生徒全員と職員で無事に外食をして良い1日が終わりました。ここまではなんてことがない話なんですが、続きは、翌週の月曜日に。

 月曜日は、他のクラスが年度末ということで同じようにピザ屋さんに外食に行くことになっておりました。もちろん、生徒に関わった全ての職員が同行できるように配慮をし、そのために、私のクラスは、職員の人数が足りないということで、

  • 10時15分にランチを取りに行き、
  • ランチを生徒と職員に届け、
  • 11時に遅れてくる生徒の受け入れ準備をし、
  • 12時に職員が一人減るので、その対応を考え、、、
  • 翌日に控えた卒業の日の準備をし、、、

と、もう一人の先生と1日の準備に追われているところに、外食に行く予定だったクラスの担任がやってきて、
「生徒が二人休んだから、代わりにピザ屋に行ける生徒はいないか。貸してもらえないか」

と。私、残念ですが、切れました。生徒二人休んだということは職員が二人余分にいることになり、その方たちがピザ屋に行くためには生徒が必要であるということまでは理解できますし、スウェーデン語でいわゆる「trevlig」なのはわかりますが、代わりに行く生徒の学校での学習はどうなるのでしょうか。どこに生徒の立場からもの事を考えた視点があるのか。。。


結局、私は金曜日に行ったのだから、生徒は予定された授業を受けると断ったのですが、不服に思った職員がいましたし、いろいろ言われました。理由に自分たちは職員全員揃って行ったんだからと言われて、なお、がっくし。生徒が二人休んだのは私の責任ではないのだし、生徒が休んでいたら、私たちも揃ってはいかなかっただろうという発想は生まれない。。。


ちょっとした出来事だけど、私には、結構どんよりくる出来事で、何がどんよりするかというと、そういう視点で教育を見ているという現実を見たことにあります。教師として、生徒たちに少しでも多くの知識と経験を持って卒業していってほしいという願いを持って、授業を行っている私としては、この現実を目の当たりにすることはショックでした。

で、いろいろ愚痴って、相談して、落ち着いたのが、やっぱり文化の違いなのだろうと。それに加えて私という人間性もあるとは思うのですが。こうして、整理して書くと現実を客観的に受けとめられます。来年度は新しい先生が3名加わるので、おそらく新しい風が入り、きっと変化があると思います。文化の違い、言葉の違い、そういう狭間で生きると決めたのは自分なのだし、頑張っていこうと新たに思う夏の日でした。

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