2015年2月22日日曜日

4年生から成績を出すと教育がどう変わるかという実験を行う国

スポーツ休暇に入り、ちょっと一休みです。といっても、たまっているスウェーデン語の課題をこなし、学校以外の仕事をこなしていると、一週間はあっという間に終わってしまいそうです。

 2月11日に、現政府は元政府との和解案として、実験的に最高100校までの学校で4年生から成績を出すという決定をしました。この決定、驚きました。こういう案が出てくることに驚きました。スウェーデンらしいなあとさらに思ったのが、導入される学校について。政府が選ぶのではなく、学校側の主導であること。学校側が導入の意思を見せた場合に保護者を含めて導入されるか検討され、早いところではこの秋から導入が始まり、5年後の2020年に見直しをするということでした。
 もともと4年生からの成績には反対の声が強く聞かれ、現場もさることながら、研究者側からも声があがっていましたし、組合も強く出ていました。一時期はかなりテレビでも討論が行われましたが、この決定後はピタッと声が聞こえなくなりました。新聞の記事も対して出ていなくって、忙しいついでに書くのを待っていたけれど、特に目立った動きなし。

 昨年12月に再選挙がなくなり、「12月の合意」が出された後、いつだったかに、教育分野でも対話を増やし合意をしていくということがニュースになりました。やっときたかと思ったのもつかの間、出たのがこの案で、こういうのありなんだと思いました。本格的に話が進んだのは2月初旬のようです。結局のところ、スウェーデン民主党の力を借りれば、なんとか4年生からの成績を国会で可決することができる野党側のことを考慮して、折衷案?ではないが、前政府に花をもたせたような形だと理解しました。

 今後、この4年生からの成績導入にどのくらいの学校が手をあげるのかが気になるところです。私としては、せっかく行うのならば、研究者を巻き込んでしっかりデータをとってほしいと思うのですが、そこまで組織的に動くには、2月で今年の秋導入って早すぎる気がします。こんな実験的なことやってもいい国ってすごいなあとも思います。だいたい、生徒の出入りが激しいスウェーデンの学校で、これによってどのくらい明確なことがわかるのか、とも思ってみたり。続きがで次第、また報告したいと思います。

 最後に、3月の終わりに予定されている日本週間、日本文化系の内容は、今のところ月曜日と火曜日に予定されています。詳しい内容は以下から。興味のある方、是非、ご連絡くださいね。

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