2011年6月25日土曜日

フィンランドとスウェーデンの学校の違い3

引き続きフィンランドとスウェーデンの学校の違いを書いていきたいと思います。
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スウェーデンであまり知られていないフィンランドの教育システムとして上がっていたのが、

たくさんあり、選べる高校の職業コース
でした。

 これも、スウェーデン、見習う価値あるかも。高校のコースの変革があったスウェーデン。今秋の職業コースは生徒が集まらず、閉鎖の危機にあるコースも多いと聞きます。理由はいろいろあるとは思うのですが、職業コースからの大学進学が難しくなり、多くの生徒が大学進学の可能性を残すために、いわゆる大学進学コースを選んだためだといわれています。

 さて、フィンランドの学校の話に戻すと、フィンランドでは、15歳の若者の50%が職業コースを選ぶそうです。詳しくどんなコースがあるとは書かれていませんでしたが、幅広い職業訓練課程があり、魅力的なコースがたくさんあるとのことでした。そうなると、本当に大学進学を希望し、理論的な教科を学びたい生徒のみが大学進学コースに進学するとなるようですね。

 そうなれば、今のスウェーデンのように、職業コースに魅力がなく、将来も何するか決まっていないし、それならば、大学進学の可能性のあるコースにといったような、状況を避けられ、生徒にとってもよいのではないかと思います。

 卒業するためには、最低でも4科目で筆記試験的な試験を受けておく必要があるようですね。(このあたり少し訳が不適切かもしれません。)必須科目の一つが母国語で、94%がフィンランド語で、6%がスウェーデン語で受けるとのことでした。
 あとは、もう片方の国語(フィンランド語かスウェーデン語)*フィンランドでは、スウェーデン語は国の言語になっています。、外国語(たいていの場合英語)、数学と自然科学系の科目を1つ、社会科学系の科目の中から、最低3科目の筆記試験を受ける必要があるとのことでした。
 ここで、注目しておくべきことが、やはり、言語中心だということ。母国語に国の言語に外国語、言葉を重視しているのがよくわかります。スウェーデンも外国語にはかなり力を入れてはいると思うけど、こうして比べるとフィンランドがんばっていますねえ。
 あ、でも、フィンランド人ってあんまり英語得意じゃないですよね。最近はかわったのかな。


 ここからが、フィンランドが勝ち抜いている要素かなあと思うのです。

 上記の科目は最低でということなので、生徒のやる気しだいで、いくつも教科を増やしてテストを受けることができるそうです。その教科の試験を受けるためにその授業を受けている必要はないそうだし、試験を早めにうけることもできるそうです。(学年を早めたりして。)もしも、納得いく結果にならなかったら、受けなおしも可能だそうです。ここまでしてあると確かに生徒もやる気を持ってがんばれるかなあと思いました。

 また、職業コースに通う生徒が大学進学を希望した場合は、上記のような科目のテストを4科目受けることで進学が可能になるとのことでした。スウェーデンでも確か、なんかすれば、職業コースの生徒も大学に進学可能なんだけど、思い出せません。

 あと、知らなかったけど、フィンランドの大学って、入学試験するんですね。高校にはよい成績で入学がきまり、そして、大学には試験がるということで、生徒の姿勢もやはり、スウェーデンとは変わってくるかなと思いました。
 こういった高校レベルの学校システムのあり方は、学ぶことに疲れてくる10代の若者にとって、やる気を駆り立て、魅力があり、将来のためになるというものでなければならないのだろうなあと思いました。

 スウェーデンの今回の高校の変革が吉と出るか凶とでるかは、まだ想像もつかないけれど、生徒に学ぶことにたいする条件・課題を明確に出していくことは大切であると思います。しかもやり直しが聞くような形で。

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